
冨樫 庸介 教授(岡山大学 学術研究院医歯薬学域)
【第四回】
- 講師:冨樫 庸介 教授(岡山大学 学術研究院医歯薬学域)
- 日時:2025年7月17日(木)17:00〜18:30(講演60分 + 質疑応答30分)
- 場所:M&Dタワー 4F アクティブラーニング教室
- 演題:『腫瘍浸潤リンパ球の解析から見えてきたもの』
- 要旨:
免疫チェックポイント阻害薬は腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を活性化して効果を発揮していることからも、TIL解析が抗腫瘍免疫応答の本態解明には最も重要である。我々はヒト臨床検体由来のTILのシングルセルシーケンス・空間解析などからがん細胞を直接攻撃しているT細胞がPD-1などを発現した疲弊状態にあり、更に局所の3次リンパ様構造を形成するのに極めて重要であることを明らかにした。また、T細胞疲弊の原因としてミトコンドリア障害が報告されていた。我々はその原因として、がん細胞からTILへのミトコンドリア伝播が関与しているという新たな免疫逃避機構を明らかにした。現在その代謝変容による分化への影響などを解析中である。
- 参考文献:Nature 638: 225 (2025); Cancer Res. 85: 1082 (2025); Proc. Natl. Acad. Sci. USA 121: e2320189121 (2024).