第17回 (2014年度)・柳沢正史先生(筑波大学)
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武藤 義治・舟崎 慎太郎(博士課程3年)
この度、SSS実行委員という大変大変貴重な経験をさせて頂きました。今回も過去のSSSと同様、学生のみなさんに「今一番ご講演を聴いてみたい先生は?」というアンケートをとった結果、最も要望の高かった筑波大学の柳沢正史先生にご講演をお願いすることができました。ご講演は大変分かりやすく、また少し本題からそれた時のちょっとした話も機知に富んでとても面白かったです。研究の背景の面白さと深み、そして何よりも先生の研究内容に対する情熱と、科学的のみならず社会学的、人間学的にと多方面からの細やかな洞察に圧倒され、大変良い刺激を受けることができました。サイエンスは分子の動きや生理学の理解に留まらず、多角的な視点で深く意義を追求することで、さらに面白みが増すものだということを改めて感じました。また、プレゼンも大変すばらしく、我々のために非常にたくさんの分かりやすいスライドを用意して下さり、聴衆の理解が深まるよう実験や臨床症例の動画なども準備して下さり、とても分かりやすかったです。
当日は夜遅くまで飲み会にお付き合い頂き、次の日も学会があるにも関わらず2次会まで参加して下さりました。柳沢先生の気さくなお人柄もあって、とても楽しく過ごさせて頂きました。特にエンドセリンの発見やその後の海外でのPIの経験の裏話なども聞かせて頂き、とても面白かったです。普段はなかなか講演も拝聴できないような、著名な先生から、もつ鍋屋や飲み屋さんで親しくお話をできたことは私たちの宝物のような貴重な経験になりました。
このような素晴らしい会の開催をサポートして下さった関係者の方々に深く感謝申し上げます。特に、共に会の運営にあたって下さった有志の学生の皆様には本当にお世話になりました。最後になりますが、我々学生の無理なお願いに対して、「研究者にとって、学生主催のセミナーに呼んでもらうのは最高の栄誉です」と一言、快く引き受けて下さり、また学生へ温かいエールを贈って下さった柳沢先生、本当にありがとうございました。
(武藤 義治)
今回は、SSS実行委員を担当するにあたりまして、学生へのアンケートの結果最も希望の多かった筑波大学の柳沢正史先生にご講演をお願いすることができました。柳沢先生は米国と日本で常にトップサイエンティストとしてご活躍されておられる先生で、今回九州大学にてご講演をしていただけたことは私たちにとって、大変刺激的で貴重な機会となりました。
ご講演は、大変分かりやすく、先生が注目する研究範囲を限定せず、広く興味をもって「睡眠とは何か」という壮大なテーマに取り組んでおられるということを強く感じました。メカニズムの解明にはフォワード・ジェネティックスによる挑戦的なアプローチがある一方で、新薬開発による臨床医学への貢献も目指しておられて、科学者としての壮大な研究スタイルには圧倒されてしまいましたが、日頃自分自身の研究を考える上でも大変興味深く拝聴させて頂きました。
また懇親会では、夜遅くまで気さくに研究に対する心構えからアメリカに渡って研究を行うに至った経緯など、様々なお話をしていただけて大変参考になりました。学生時代の研究テーマから、海外でPIの経験、あるいはこれまでの研究人生を通しての価値観などあらゆる質問に対しても率直で鋭い回答をしてくださいまして、自分自身のキャリアを考える上でも良い刺激を受けることができました。
今回、ご講演時や懇親会後にも先生から「学生主催セミナーに呼ばれるのは研究者として最高の栄誉です。」ともおっしゃっていただき、この講演が実現出来たことを素直に嬉しく思います。このような素晴らしい会を来年以降も続けられれば、と願います。最後になりましたが、大変ご多用の中ご講演を快諾して下さった柳沢正史先生、このような素晴らしい会の開催をサポートしてくださった関係者の方々、共に運営に携わった有志の大学院生の皆様本当にありがとうございました。
(舟崎 慎太郎)
参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。
この度は、ご多用中にも関わらず第17回SSSにお越し下さり誠にありがとうございました。ご講演内容は私の研究分野と少し離れてはいましたが、お話が我々の毎日の生活ととても深く関わっている点や、ジェネティクスという手法に馴染みがあり大変興味深く拝聴させていただきました。睡眠の意義や睡眠覚醒制御メカニズムに迫るような特異的な因子やその機能は次第に明らかになってきている反面、難しさが沢山あり、とてもチャレンジングな分野だと思いました。また、非常に多くのマウスを用いた効率の良いフォワード・ジェネティクスというとてもチャレンジングなご研究を行われていたり、新薬の開発への貢献を目指されていたりと科学者としてのスタイルも大変参考になりました。また、質疑応答のお時間には先生の海外でのご研究経験についての率直なアドバイスも下さり、今後の研究生活の大きなモチベーションになりました。本当にありがとうございました。
素晴らしいご講演をどうもありがとうございました。睡眠は非常に身近なものにも関わらず、これまでそのメカニズムや意義について深く考えることはありませんでした。しかし今回の講演を通して睡眠の謎にふれることができ、その魅力に引き込まれました。これは睡眠自体が非常に興味深い生命現象であると共に、柳沢先生がその豊かな学識を持って非常に分かりやすく私たちにお話し下さったからだと思います。講演後の宴席でも、どんな質問にも丁寧に答えて下さり、またアメリカでの経験もふまえて貴重なお話をたくさんして頂きました。最初にお迎えにあがった時は、『とてもえらい先生が来てくださるのだから失礼のないようにしないと・・・』と緊張していたのですが、先生は気さくに話しかけてくださり、私の島の話をしたときもわざわざ場所を調べてくださったりしていて、うれしかったです。本当に楽しい一時を一緒に過ごさせて頂きました。先生のお言葉の中で一番印象的だったのは『Sleep homeostasisを明らかにすることができたら死んでもいい』と断言されていたことです。こんなにも自分の研究に情熱を捧げることができるのか、と感動し、憧れました。私もこれからそんな研究が出来るようがんばります!またお会いできるのを楽しみにしています、本当にありがとうございました。
非常に分かり易く面白いお話にどんどん吸い込まれていきあっというまの2時間でした。睡眠という未知の現象に対するこれまでの研究過程だけではなく、マウスの網羅的フォワードジェニティクスを用いた睡眠に対するアプローチなど、現在進行中の研究内容もふんだんに聞く事ができ大変有意義な時間を過ごす事ができました。また、ご講演後の宴席においては、サイエンスや人生について、私たち学生と同じ目線にたってお話をして下さり、大変面白いお話を伺う事が出来ました。最後になりますが、この度は非常にご多忙の中、ご講演を引き受けて下さりありがとうございました。
お忙しい中私達のために素晴らしいご講演を聞かせていただきありがとうございました。非常に分かりやすく興味深い講演だったので2時間があっという間に感じられました。とても身近ですがほとんどなにも分かっていない睡眠という難解な現象を解明してやろうという熱意が伝わってきてとても圧倒されました。飲み会の席ではこれまでの研究のことやアメリカでの研究生活について具体的に聞くことができ、とても参考になりました。短い時間でしたが多くのことを学ばせていただきました。本当にありがとうございました。
世界に名を馳せたトップサイエンティストが目の前に…!柳沢先生が前に立たれたとき、まずはそのような感動と緊張感から身が引き締まる思いがしました。しかしいざご講演が始まると、哲学的な奥深さをも含んだ研究内容についてユーモアたっぷりにお話しいただき、終始ワクワクしながらあっという間に時間が過ぎていきました。睡眠というとらえどころのない現象に対して如何にロジカルに挑んでいくか、そのアプローチの面白さとスケールの大きさにぐいぐいと引きこまれ、またそれを楽しそうに話されている柳沢先生がとても素敵で、いっそう憧憬の念を強くすることとなりました。懇親会の席では科学者としての考え方や人生観に関して貴重なお話をたくさんお伺いすることができましたが、特に「自分の立てた仮説にこだわらない」という一言は大変強烈で印象的でした。そのような目で見てみると柳沢先生の大発見は「当初の目的とちょっと違う」ところから生まれてきたものが多く、目の前の事実を真摯に論理的に解釈することの重要性を物語るメッセージだと感じました。科学者としては言わずもがな、一人の人間としても、自分が興味を持ったことをとことん追求していくその生き方がとてもかっこよく、一言一言に勇気をいただいた時間でした。ご多忙にもかかわらず大変貴重なお話をお聞かせいただき、改めて感謝申し上げます。
今回は遠路はるばる九州まで来ていただきありがとうございました。睡眠がなぜ必要なのかという非常に基本的な疑問(だからこそ難しいのですが)に対してのアプローチは非常に興味深かったです。また、先生のサイエンスが好きだということがプレゼンテーションや、その脇道(と先生がおっしゃっていた話)から良くわかりました。飲み会の席でも、学生の一人一人に対して声をかけて頂き、また先生の研究人生やお考えもざっくばらんに話して頂けたことは、とても貴重な経験になりました。「アメリカで最低3年、日本を外から見なさい」というお言葉が印象に残りました。これからの研究人生を進めていくうえで、先生のお言葉や生き方は大きな道標になるとおもいます。重ねて、今回のご講演ありがとうございました。
大変興味深いご講演をしていただきありがとうございました。先生が発見されたことから現在進められてるプロジェクトと全てが魅力的で刺激的でした。睡眠という途方もないように思える研究を論理的かつ哲学的に解釈されていることが印象的で、情熱をもった研究をされていることにScientistとしてすごく憧れました。懇親会でも、日本とアメリカとの差など実際にご経験されていることを交えながら熱く語ってくださり、自分に足りないものが鮮明になりました。ご多忙の中、お時間を割いていただけたことを心より感謝致します。ありがとうございました。
このたびは、ご多忙のなかSSSにお越しいだたきありがとうございました。睡眠という重要でありながら、ともすればつかみ所のない現象を基礎研究できちっと攻めて解明を目指す姿勢はとても感銘を受けました。また、懇親会では、研究を始めた初期の話から、海外での研究生活の話、日本との違いなど貴重なお話を聞くことができました。深い議論やプレゼンの力は重要であるということをあらためて強く感じました。今回セミナーと懇親会で感じた多くのことを今後の研究で活かしていきたいと思います。
先日は非常にご多忙の中ありがとうございました。セミナーでは現在進行形の面白いお話を拝聴できとても有意義な時間を過ごすことができました。その後の懇親会においても、ご自身の経験談などを我々学生相手にいろいろお教えくださり、大変勉強になりました。大学院生の時にエンドセリンを発見しその後も常に世界のトップランナーでありつづけている先生なので、大学院1年目の時には全くデータが出ずに辞めようかと思ったという2次会でのお話は意外でとても印象的でした。いつかは結果がついてくると信じて研究に精進していこうと思います。この度は貴重なお時間を割いてくださり誠にありがとうございました。
今回は遠方より足をはこんで九州まで来て頂き、ありがとうございました。学位を取得し、世界で戦える研究者になることを目標とする私達にとっては、国内、海外でともにご活躍されている先生のセミナーを聴けることは非常に貴重な体験となりました。サイエンスの話の中では、「これは余談ですが」とおっしゃるながらも今後の研究の将来展望を切々と語って頂き、睡眠を科学するという軸をおきながらも多方面に生じる疑問を解決していくことの必要性ならびに面白さを強く感じました。また飲み会でも気さくに話をして頂き、大学院から渡米された後にも苦労されたことも多々あった中で現在までの道を切り開いてこられた先生の実体験を聴くことができて非常に貴重な体験となりました。今回のこの経験を経て、改めて自分の研究等に生かして行きたいと思った所です。先生、本当にありがとうございました。
研究において世界でもトップで活躍されている柳沢先生のご講演を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。睡眠という我々にも身近なものであるにもかかわらず、未だ研究が進んでいない中で、それをなんとか解き明かしてやろうという熱意をすごく感じました。「睡眠のホメオスタシスが解明できたら、もう俺は死んでもいい」とおっしゃっていたのが印象的でした。また、「君たち、絶対にアメリカに行きなさい!」と海外研究の経験豊富な柳沢先生の口からそう言われていたことも、とても印象に残っています。このたびは、お忙しい中ありがとうございました。
九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
武藤 義治・舟崎 慎太郎(博士課程3年)