第22回 (2019年度)・山中伸弥先生(京都大学)

第22回 (2019年度)・山中伸弥先生(京都大学)

中山 省悟(博士課程3年)・小玉 学(博士課程4年)

本年は、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥先生にお越しいただきました。かねてよりSSSにお越しいただきたいと思っていたところ、私が実行委員を務めたときに山中先生をお呼びできたこと、大変光栄でした。

ご講演では、iPS細胞誕生前のお話から、現在の治療応用の最新のお話まで、時に笑いを取り入れながらお話いただきました。科学のお話はもちろんですが、特に、奈良先端科学技術大学院大学で独立された際、どのように大学院生を集めるか、どのようなビジョンを掲げるか、なぜ当時のメンバーに決めたのか、など、我々学生にとって身近なお話をお聞きできたことはとても貴重な経験となりました。

会場は、私たちが普段のミーティングに使っている小さな会議室にしました。本来は山中先生のような方にご講演いただくのに、もっと広い会場を準備すべきところ、今回のような狭い部屋で大変失礼いたしました。通常は30名ほどで満員の部屋ですが、当日は150名超の方にお越しいただきました。参加者の方にも大変窮屈な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。しかし、小さな会場だからこそ、本来ならあり得ない距離の近さでお話を伺うことができ、感激いたしました。いつも自分が発表している場所で山中先生が講演して下さっている…夢のような光景でした。

山中先生、この度は本当にお忙しい中、また、前日にフルマラソンに出場されてお疲れのところ、われわれ学生の無礼なお願いを快くお引き受け下さり、本当にありがとうございました。今回のSSSの運営に携われたこと、忘れられない思い出となりました。またの機会がございましたら、よろしくお願いいたします。

※当日撮影した写真をこのページの下部に掲載させていただいております。

(中山 省悟)

今回は山中先生が大変お忙しい中、私たちのために時間を割いてくださったことは感謝の念に堪えません。本当にありがとうございました。またノーベル賞を受賞された功績に加え、現在もiPS細胞の臨床応用に尽力されている山中先生のセミナーを聴講出来たこと、非常に光栄に思います。

そして何よりもこの公演を通して魅力的な『Vision』を持って研究を進めて来られた先生の姿、生き様に心が揺さぶられました。なんとか手を尽くせばできると考えられる研究visionを持つのではなく、遂行することが不可能だと考えられるようなテーマにも挑んでいくような姿勢、信念が結果的に大発見に結びつくということが身にしみて分かりました。

山中先生はiPS細胞を見出すまでに、多々苦労をされたと伺いましたが、自分も苦労を惜しまず、何らかの形で人に貢献できるような大きな研究テーマに挑んで行こうという勇気が湧いて参りました。

重ね重ねですが、貴重なご講演ありがとうございました。

(小玉 学)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

大変ご多忙の中、ご講演のお時間を割いて頂き誠にありがとうございました。iPS細胞を使った日本の再生医療および薬剤治療の最前線のお話を拝聴できたことは大変貴重な経験でした。iPS細胞の広汎な疾患への治療応用を心より願っております。

山中先生、ご多忙な中、貴重なご講演ありがとうございました。学生を集めるためのビジョン設定やFbw15マウスを用いたスクリーニング系の考案、候補遺伝子の絞り込み方等、先生がiPS細胞をつくるまでに、どんな戦略をとってきたかというお話は、研究者として非常にワクワクしながら聞かせていただきました。また、よく写真で見る先生の真剣な眼差しからは想像もできないような、お茶目で、人間味あふれる部分が講演の所々から垣間見え、研究者としてだけではなく、人としての大きな魅力を感じました。後半のお話では、iPS細胞による再生医療をできるだけ早く、安く、安全に患者さんに届けたいという先生の想いを強く感じ、私も患者さんのためになるような研究をしていきたいと、再認識しました。この度は本当にありがとうございました。

ご多忙中にも関わらず、貴重なご講演を賜りまして誠にありがとうございました。本セミナーは、iPSCの誕生から今後の臨床応用への展望までが凝縮された内容となっていました。iPSCから分化させた細胞を他家移植する上で、免疫拒絶が起きない様にhomo donorからiPSCストックを作製し、骨髄バンクも活用するという戦略には感銘を受けました。研究内容以外で特に印象に残ったお話は、山中先生が大学院のPIになられてから大学院生を募るために、ビジョンを掲げたというものでした。人を惹きつけてやまない魅力的なビジョンを自己の中で確立することは、すでに多くの輝かしい業績を挙げている研究室との差別化を図れるだけでなく、研究者としての人生に多大な影響を与えるということを学ばせて頂きました。私自身も、夢と目標を持って研究の道に進みました。その夢と目標を共有できる仲間を増やすためにも、ビジョンを掲げるという姿勢を忘れない様に研究に邁進したいと思いました。まずは、書中をもちまして御礼申し上げます。

お忙しいなか、またマラソン後お疲れのなかわれわれ学生に貴重なお話をしてくださり大変ありがとうございました。アメリカ留学後の基礎研究からiPS細胞の臨床における最新研究までとても面白く聞かせていただきました。研究の発想や戦略も素晴らしと思いましたが、何より山中先生は人を大事にされていることがとてもよくわかりました。研究初期から現在に至るまで多くの研究者がiPS細胞の研究に関わっており、iPS細胞の可能性と山中先生の人望の厚さが研究を進展させているのだなと思いました。私が現在行う研究はiPS細胞と直接の関わりはありませんが、いつか必ず人の役に立つ研究ができると信じてこれからも頑張ろうと思います。

今回、山中先生のご講演を間近でお聴きすることができ、大変貴重な経験となりました。今や転写因子による細胞の運命転換の研究は多岐に渡っていますが、その先駆けとなった発見の経緯は非常に刺激的でした。新たなパラダイムを生み出すためには、人にはない発想だけでなく、それを絶対に成し遂げるという強い信念が必要であり、並大抵の覚悟では出来ないことでしょう。私も医学・生物学の発展に貢献できるような魅力的な研究の軸を定めるべく、研鑽を積んでいきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。

再生医療という夢の治療の種であるiPS細胞の誕生までの過程を、生みの親である山中先生から間近で伺うことができた時間は、非常に貴重なものでした。細胞の形質の初期化という、理論に裏打ちされた魅力的なビジョンの確立と、それを実現されるまでを追体験させて頂いたようで、とてもワクワクしました。大学院生として、研究をしていく上での目標設定や、岐路での決断をどうすべきか、分からなくなることが多々ありますが、そういった状況でのロールモデルとさせて頂きたいと思います。今回は、ご多忙の中に福岡までおいで下さり、有り難うございました。

いつも私たちがミーティングをしている生医研本館会議室に山中先生がいらっしゃり、同じ演台でお話をされているということが信じられず、夢のような1時間でした。iPS細胞発見にいたるまでの思考過程を丁寧にお話頂き、私も山中ラボの一員としてその時の興奮を追体験しているようでした。世紀の大発見も、その1ステップずつは私たちが行う実験と変わりはなく、毎日の実験の積み重ねが大きな成果につながると信じて、これからも日々の研究に励んでいきたいと思います。ご多忙の中、福岡までお越し頂きありがとうございました。

先日は大変ご多忙の中、ご講演頂きありがとうございました。先生がノーベル賞を受賞される以前の話はあまり存じ上げなかったので、よくある苦労話ですが驚きました。今でこそdata-drivenな科学の重要性が増していますが、先生はずっと以前からデータベースを活用されていて、それがiPS細胞の発見に繋がっているのは時代の先取りと感じました。また、臨床に還元される研究をすることは私にとって夢であり、先生の研究話は励みになりました。貴重なお話を聞く機会を頂き、重ね重ねですがありがとうございました。

お忙しい中福岡までお越し下さり、本当に感謝に堪えません。iPS細胞が誕生するまでの過程は論文などで何となく分かっていたつもりでしたが、山中先生から直接 (距離が近くて感激!!) 聞かせていただくと、まるで初めて聞いた冒険話のように感じました。また、臨床応用へ向けた取り組みのお話も非常に印象的でした。基礎医学の知見を臨床応用するということは全く経験がないので、どういうものか全くイメージできていませんでした。でも、誰も成し遂げていないことを達成するために (臨床用のiPS細胞を作るのは、研究用のiPS細胞を作ることの100倍大変だったというお言葉が特に心に残りました) 、問題点を挙げて、それを解決していくというプロセスは、基礎研究と同じかそれ以上にチャレンジングでやりがいがあるものなのだろうなと想像させるお話で、この課題に挺身されている山中先生に心から敬意を感じます。iPS細胞の臨床応用のために克服すべき基礎研究上の問題も教えて下さったので、そのために自分にできることはないか考えていきたいと思いました。

iPS細胞の樹立に関しての苦労されたお話や最近の臨床応用まで、わかりやすくお話しいただき、非常に良い刺激を受けることができました。ご講演と通して、基礎研究が臨床治療に繋がっていく過程を聞くことができて、大変感激したと同時に、自分も社会へ貢献できるような成果を出せるようさらに努力しなければと、強く思いました。この度はお忙しい中、大変貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。

先日はご多忙にも関わらずご講演をして下さり、ありがとうございました。会場からはみ出すほど人が集まっており、多くの方から期待されている分野であることを実感しました。ご講演では、iPS細胞ができるまで、さらに実用性について教えて頂き、こんなにも医療に応用ができるツールは他にないのではないかと感じました。また、患者さんとの繋がりがあるという話を伺い、研究が人の役に立つことを身近に感じることがより研究意欲を高めているのだろうと印象に残りました。今後さらなる病気の治療に向けて多くの課題があるかと思いますが、次の新しい治療応用について聞けることを楽しみにしています。この度は本当にありがとうございました。

この度はご多忙の中ご講演いただき誠にありがとうございました。iPS細胞が出来た経緯から現在行なっている臨床応用まで、1時間という短い時間では収まりきれないほどの内容を拝聴できとても有意義な時間となりました。特にiPS細胞を作製するにあたって、現在ではよく行われるデータサイエンスを当時から取り入れることで候補遺伝子を絞り、偶然とは仰っておりましたが鋭敏な評価系を立ち上げ、かつ24個の候補全てを発現させたというデータ量からは、知識やアイデアに加え努力も世紀の大発見には不可欠であったと感じました。また、現在行っている臨床研究についても一部ではありましたがお話を伺うことができ、基礎研究が臨床、そして治療に繋がる大切さについて考え直すことができました。重ねてのお礼になりますが、この度はお忙しい中ご講演頂きまして本当にありがとうございました。

お忙しい中福岡までお越し下さりありがとうございました。ずっと講演を聞いてみたいと思っていた山中先生のお話を今回聞くことができて大変貴重な機会となりました。ES細胞の多能性の研究からiPS細胞の作製までのプロセスについてわかりやすく説明してくださりとても勉強になりました。またiPS細胞の臨床応用についても着実に進んでおり、多くの疾患がiPS細胞で治療できるようになる時代が来るのだろうと思いました。この度は本当にありがとうございました。

この度は大変ご多忙の中ご講演頂き、ありがとうございました。山中先生のお話を生医研の会議室で聞くことが出来たということにまず感動しています。iPS細胞の開発のエピソードに加えて、現在進行中の今後の医療への応用についてお話いただき、現在臨床応用への取組みがかなり進んでいることに驚きました。基礎研究の成果により、実際に病気が治る可能性がある患者様が沢山いること、実際に治療として現在細胞の利用が複数の臨床試験で進んでいることはとても素晴らしいことだと思います。この度は貴重なお話どうもありがとうございました。

大変ご多忙の中、九州大学に駆けつけご講演いただき、誠にありがとうございました。時間の都合上質問できなかったことが悔やまれますが、iPS細胞の昔話と現状の課題について端的に整理して理解することができ、とても勉強になりました。今後もこの分野から日本初の画期的な成果が生まれることを大変楽しみにしております。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
中山 省悟(博士課程3年)・小玉 学(博士課程4年)

第21回 (2018年度)・水島昇先生(東京大学)

山内 悠平 (博士課程4年)・藤沼 駿 (博士課程3年)

今年は、オートファジー研究の第一人者である水島昇先生に来て頂くことができました。

ご講演の前半では、オートファジーの仕組み、生理機能について分かりやすくご説明下さり、後半は、未解決の問題への取り組みについてお話し頂きました。穏やかな雰囲気の先生のお話から、「オートファジーを解明したい」という貫徹した信念を感じることができ、「かっこいい!」と痺れてしまったのは私だけではないでしょう。

科学のお話のほか、研究の進め方などのお話もして下さり、大変参考になりました。特に印象的だったのは、「何が問題なのか」を綿密に考えてから研究を始めるという姿勢です。自分も「良い問題を見つけることが大事」と思ってはいましたが、頭で理解しているだけで、それを実現するための工夫や努力はほとんどできていなかったと思います。しかし、先生はオートファジー研究の現状について項目別に通信簿を作られ、現状の達成度を把握し、それをもとにリサーチクエスチョンを考える、ということをされており、良いクエスチョンを探すことに妥協しない先生の姿勢はぜひ見習わなくては、と思いました。

ご講演の後は、懇親会にもご参加下さり、夜遅くまで先生の研究哲学について直々に聞かせて頂きました。今年は参加者全員が水島先生とお話することができ、学生一同、これからの研究人生を考える上で大変貴重な時間になったと思います。

私が最も心に残ったことを一つあげると、ご講演でお話されていた物理学、シミュレーションを用いた研究について伺った際、「定量にこだわるのは大切だけど、最終的には定性的な理解につなげなくてはいけない」と言われていたことです。私は定量的な観点から生物現象を解明することに興味があるのですが、定量性を追求しつつも、「数字、数式を使わないで説明するとどういうことなのか、一言でいうと何か」と問いかけながら研究していこうと思いました。

最後になりますが、お忙しい中、福岡までご講演に来て下さり、また学生へ暖かいお言葉をかけて下さった水島先生に心より感謝を申し上げます。

(山内 悠平)

21回目の学生主催セミナーでは、昨年大隅良典先生がノーベル賞を受賞されたオートファジー分野において、今なお世界トップクラスの活躍をされている、東京大学の水島昇先生をお招きすることができました。

講演では大学院を卒業後に大隅良典先生をどうやって”発見”したのかに始まり、オートファジーにまつわる数々のベーシッククエスチョンをどのように解き明かしてきたのか、そしていまだ多く残る課題に対する進捗状況を紹介していただきました。残り1/3の研究者人生でそのクエスチョンに取り組んでいきたいと嬉々として語られていたのが大変印象的でした。

酵母のオートファジーは大隅良典先生、哺乳類のオートファジーは水島昇先生、というイメージを勝手に持っておりましたが、オートファジーを持たない生物の研究の話や、数学者吉田耕作先生の「もっと抽象的に話してください」という言葉がお気に入りだと聞き、種の垣根を超えて(宇宙人も研究したいとおっしゃっていました笑)オートファジーという生命現象をもっと普遍的に理解したいという強い意志を感じました。

そして何より、SSS実行委員として講演・質疑応答・懇親会と通して間近で水島先生を拝見させていただきましたが、どんな方にも分け隔てなく接するその穏やかなお人柄に大変心を打たれました。一流の科学者として、ぜひサイエンス以外の部分もお手本にしたいと思った学生は少なくないはずです。こういうことは実際に生で交流しないとなかなか分からないことですので、今回このような貴重な機会を頂き大変光栄に感じております。先生から学ばせていただいたことを今後の研究者人生の糧としていく所存です。

最後になりますが、ご多忙にも関わらず我々の無茶なお願いの数々を快諾していただいた水島先生、本当にありがとうございました。

また、本セミナーの成功をサポートしていただいた関係者の皆様にも改めて感謝申し上げます。

(藤沼 駿)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

先日はお忙しいところ、またご遠方から、福岡までお越しいただきありがとうございました。ご講演では、先生のこれまでのご研究の流れを分かりやすくお話下さり、大変参考になりました。また、その後の飲み会の席でも、2次会までお付き合い下さり、ありがとうございました。特に、今後やりたいことをはっきりとリストアップされており、エフォートまではっきり決めておられることが印象に残りました。私も学生でいられるのは残り少なくなりましたので、今後の人生をかけて挑みたいと思えるようなテーマに巡る会えるよう、視野を広く持って過ごしていこうと思います。この度は本当にありがとうございました。

先日はご多忙中にも関わらず、学生主催のセミナーで貴重なるご講演を賜りまして誠にありがとうございました。オートファジーに関わる分子機構から疾患との関連に至るまで時代の最先端をゆく先生のご講演は、門外漢の私にも理解しやすいようにと簡潔明瞭な構成にも関わらず、これまでの研究成果が凝縮された傑出した内容となっていました。特に、オートファゴソーム膜の伸長と形づくりのメカニズムの研究発表は、分子生物学と物理学の融合から分子生物学への回帰という一連の流れが美しく、感激致しました。現状に満足せず、新たに出てきた疑問点にも真摯に取り組む先生の謙虚な姿勢にも感銘を受けました。オートファジーという学問だけでなく、研究への姿勢も学ばせて頂くことができ、今後の自身の糧にしていくことが私からの最大限の恩返しだと思念しております。略儀ではございますが、書中をもちまして御礼申し上げます。

この度はわざわざお越しくださり、また素晴らしいご講演誠にありがとうございました。オートファジーの基本原理について一貫して取り組まれていて、かつ業績を数々積まれている姿は基礎研究者の鑑であると感じました。特に、隔離膜の形成を物理的側面から証明されていたデータからは、根本的な事に興味を持ち続けることと他分野を柔軟に取り入れる大切さを学ぶことができました。また、その後の懇親会では特にアストロバイオロジーについて議論をさせて頂いたことが印象深く、研究者として知的好奇心を持ち続けることの大事さも感じました。

この度は非常に面白いご講演をいただきまして誠にありがとうございます。今回、先生の研究に対する真摯な姿勢を知ることができ非常に感銘を受けました。オートファジー研究に残された謎を解くために非常に多くの研究者が取り組んでいることと思いますが、先生はあくまで自分の姿勢を曲げず、やるべきと思われたことに邁進するという強さを感じました。特に印象的なのは、研究者の資質の一つとして「一喜一憂しない」を挙げられていたことです。推理小説の例えも印象的で、常に真犯人かどうかを疑ってかかる姿勢を身につけていきたいと思いました。

これまでの研究と最新のオートファジー研究について、先生がどういうところに興味を持っておられるかを交えてお話しいただき、大変興味深かったです。内容が分かりやすかっただけでなく、質問に対して非常に丁寧に答えてくださり、先生の素晴らしい人格を感じることができました。SSSの後の飲み会では、セミナーでは聞けない貴重なお話を聞かせていただけたのがとても印象的でした。お忙しい中、このような貴重な機会を頂き、大変有り難うございました。

水島先生、今回はSSSのため遠方よりお越しいただきありがとうございました。先生の講義からはオートファジーに関連する科学的重要なトピックだけにとどまらず、研究者として研究に取り組む姿勢や考え方など多くを学ぶことができました。特に先生のお話のされ方は品性が露わでありとても優しい先生である印象が湧く一方、『一喜一憂しない』研究者としての強い信念 (オーラ) を感じさせられました。また、その先生のオーラに圧倒されてしまいました。今後は私も研究を進めて科学的論理性を磨くだけでなく、たとえ憂いが重なったとしても簡単には折れない強い精神を育めるよう努めて参りたいと思いました。先生、重ね重ねですが、貴重な講義をありがとうございました。

先生が研究人生を捧げられているオートファジーについて、研究の変遷から現在の知見まで幅広くご説明頂けて、大変貴重な経験になりました。非常にロバストな生命現象を発生学や進化学、物理学など様々な視点から研究され、オートファジーとは何たるかを解明される姿勢は非常に魅力的でした。飲み会の席でも、生命の進化から宇宙の話まで、非常に興味深く楽しい時間を過ごせました。研究を進める上では、先生が大切にされている「クエスチョンは何なのか?」「そのクエスチョンはどれほど他の人も共感できるか?」ということを、私も常に念頭において今後魅力的な研究ができたらと思います。有意義な時間を与えて下さり誠にありがとうございました。またいつの日か、先生とお話する機会があったら幸いに存じます。

オートファジーのエキスパートの先生のお話を間近で聞くことができて、大変いい経験になったと思います。ご講演は私のようなは初学者にもわかりやすく、質問にも丁寧に答えていただき、オートファジーという分野自体への興味がより一層わいてくる内容でした。また講演後の懇親会で近くでお話しさせていただく機会もあり、水島先生自体の温和な人柄に触れることもできた上で研究へのご自身の姿勢やポリシー的なものも伺えて勉強になりました。この度はご多忙の折はるばる九州までおいでいただき大変感謝しています。どうもありがとうございました。

水島先生、大変貴重なご講演、誠にありがとうございました。オートファジーの基礎的な知識から最先端の知識まで幅広くてわかりやすいご説明のおかげで、オートファジーに関する基礎的なイメージをつかむことができました。また、先生が今まで行ってきた研究だけではなく、これからのオートファジーに関する研究の重要なポイントを理解することができて、オートファジーの研究に関して、ますます興味を持ちました。本当にありがとうございました。

水島先生、ご多忙な中、貴重なご講演ありがとうございました。ユーモアを交えつつ、オートファジー研究の経過や現状について分かりやすくご説明いただき、理解が深まりました。また、先生の研究ポリシーの中で、誰にでも運は巡ってくるが、運が良いことに気付けるかが大事という話がとても印象に残り、私の今後の研究生活でも心にとめておきたいと思いました。懇親会では、大隅先生の研究室に在籍時の話など、大変興味深かったです。貴重なお話をありがとうございました。

水島先生、SSSに来て発表して下さり、有難う御座いました。オートファジーの基本的な知識から研究の現状まで多くのことを分かりやすく教えて頂き大変勉強になりました。オートファジーについて分からないことがどんどん解明されていることに身をもって感じ、これからの更なる発見にワクワクする気持ちでいっぱいです。また、飲み会では水島先生が経験された貴重な体験を拝聴でき、とても有意義な時間を過ごさせて頂き、光栄でした。本当に有難う御座いました。

水島先生、お忙しいところ九州までお越しくださり本当にありがとうございました。講演ではAutophagyの基本的なところから最新のトピックまでお聞きすることができ大変勉強になりました。研究に水島先生のお人柄が表れていて、冷静かつ的確な研究展開に絵画を見ているようで感動しました。Autophagyは生体にとって非常に重要な現象であるにもかかわらず、まだまだ分からないことも多く魅力的な研究分野だと改めて痛感したセミナーでした。

先日はお忙しいところ福岡までお越しいただきありがとうございました。研究費調達の面からどうしても臨床応用研究に迎合せざるをえないこのご時世に、基礎分野かつご自身が興味のあることを研究し結果を出し続ける先生の姿勢に見た目の優しくやわらかな印象からは想像できないほどの強さを感じました。特に「一喜一憂せずやるべきことを淡々とこなす」という言葉から先生の研究者としての強いポリシーを感じました。僕もポジティブでない結果が出たときはデータから目を背けず、そこから何が考えられて次に自分はなにをすべきかを常に冷静になって考えるよう努めています。中山先生とは真逆のタイプの先生のお話しを聞くことができ大変刺激的な時間でした。本当にありがとうございました。

お忙しい中私達のために素晴らしいご講演を聞かせていただきありがとうございました。水島先生が研究を始められてオートファジーという現象と出会うところから最新の原理や分子メカニズムについて丁寧に説明してくださり大変貴重な機会となりました。最も重要な研究課題を設定し、それを解き明かすために様々な方法を用いて研究を進めていく姿はとても印象的でした。この度は貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。

水島先生の研究哲学である「一喜一憂しない」という言葉のとおり、泰然自若とした振る舞いが印象的でした。自然現象の観察の仕方も、定量性にこだわって正確に分析するということで、人となりと研究スタイルは相関することを実感しました。大学院生を始めたばかりの私にはまだまだ研究スタイルというものが定まっていませんが、目標となる先生に直にお話を伺うことができ、貴重な機会でした。ご多忙の中、福岡までお越し頂きありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
山内 悠平 (博士課程4年)・藤沼 駿 (博士課程3年)

第20回 (2017年度)・濱田博司先生(理化学研究所)

川村 敦生 (博士課程2年)・仁田 暁大 (博士課程2年)

この度はSSS実行委員という大変貴重な経験をさせて頂きました。今回もSSS開催にあたり、学生のみなさんに「今一番ご講演を聴いてみたい先生は?」というアンケートをとった結果、理化学研究所 多細胞システム形成研究センターの濱田博司先生にご講演をお願いすることができました。私が初めて濱田先生を知ったのは学部生の時でした。当時、九大の目野主税先生の発生学の講義を受けており、その中で目野先生の上司であった濱田先生のお名前を何度もお聞きしていて、いつか濱田先生のお話を直接聞いてみたいと思っておりました。この度はこのような形でご講演をお聞きすることができ大変嬉しく感じました。

ご講演は大変分かりやすく、これまで行ってきた研究やLeftyの発見から体の左右非対称性の分子機構を一つ一つ明らかにしていく過程を丁寧に説明されており、その背景の面白さと深さに圧倒されました。濱田先生自身が現在進めている研究に対して本当に興味を持ってとても楽しそうにご講演されており、定年を過ぎた今でも熱意を持って真摯に研究に向き合っておられる姿は非常に印象深かったです。また、先生がどのようなことを考えながらこれまでの研究人生を歩んできたかについてもお聞きすることができてとても良い経験になりました。

ご講演後は夜遅くまで懇親会にもお付き合いいただき、講演ではなかなか聞けないような面白いお話をお伺いすることができてとても有意義な時間になりました。また留学や今後の研究についてのアドバイスなど多くのことを教えていただき、濱田先生からのお言葉には大変勇気づけられました。

今回SSSを担当させていただいたことで、短い時間でしたが濱田先生と身近に接することができ貴重な体験をすることができました。先生とサイエンスや研究人生について語ることができたことは、私の今後の研究の糧になると思います。このような素晴らしい会の開催をサポートして下さった学生の皆様に感謝申し上げます。そして最後になりますが、お忙しい中、学生からの突然のお願いを快く引き受けて下さった濱田先生、本当にありがとうございました。

(川村 敦生)

記念すべき第20回SSS実行委員として、濱田博司先生をお招きすることができ大変光栄でした。ご講演では、先生の研究生活の変遷からお話し頂き、研究内容を通して、当時の先生の姿が見えるような気が致しました。そして何より研究に対する情熱が強く、左右の非対称性のメカニズム解明をトコトン突き詰めて、一本の筋が通った研究人生を歩まれていることに、大変感銘を受け憧れました。先生は、ご講演後の質疑応答や、懇親会の席でも、しっかりと私たちの話に耳を傾けて下さり、研究に対しても人に対しても一つ一つ丁寧にご教示下さる姿が非常に印象的でした。

研究内容に関してはやはり面白くて、左右軸決定という生物の非常にベーシックな現象解明はさることながら、一つのクエスチョンに対して様々な分野の方とコラボレーションしながら、大阪大学をご退官された後の今でも、精力的にかつ最前線で研究されており、未発表データもご説明頂けたことは大変いい勉強と刺激になりました。

今後、自分の研究人生を決める上で、先生の進まれた道は非常に参考になりましたし、科学者ならこうあるべきというのを体現されている先生に出会えたことは、私にとって大きな財産になりました。

最後になりましたが、今回のSSSを行うにあたり、ラボ内の皆様に協力頂けたことが成功に繋がったと感じています。

濱田先生、大変お忙しい中、私たちのために先生の貴重なお時間を頂いたこと、心より感謝申し上げます。これからの先生の研究の進展を楽しみにしているのと同時に、私もより一層、自分の興味あるところをトコトン突き止める、そんな科学者を目指して精進していきたいと思います。この度は、本当にありがとうございました。

(仁田 暁大)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

濱田先生は研究者人生の中で、何故なのかという問い掛けを昔から今に至るまで続けておられ、さらにその何故が次第に繋がっていく一連のストーリーに、大変ワクワクさせていただきました。また、懇親会では、話の途中で濱田先生がおっしゃった、研究を続ける際にお金もキャリアもなんとかなる、でも自分のやりたいことは自分で持っておかないとどうしようもない、というお言葉がとても印象的でした。私も常に何がしたいかを自分に問い掛け、何故かという好奇心を常に持つような人生を生きたいと強く感じました。本当にありがとうございました。

今回のセミナーでは左右の対称性が破られる仕組みについて、濱田先生の研究のご経歴とともにご説明下さり、科学的なインパクトもさることながらその長いご経歴を左右軸形成の解明に捧げていらっしゃる姿がとてもかっこよく素敵に見えました。特に、Leftyの発見から発現時期や場所、機能や役割についてすべて決定されているというのは本当に驚きであり、聞いていてとても楽しくあっという間の2時間でした。また、質疑応答の時間では自分達学生からの拙い質問にも一つずつ本当にご丁寧に解答下さり、ありがとうございました。その後の飲み会でもたくさんお話しを伺うことができ、まだまだお聞きしたい話はたくさんあったのですが、とても楽しい時間を過ごすことができました。今回はお忙しいところ福岡にお越しくださり、また大変有意義なご時間をご提供下さりありがとうございました。

濱田先生、貴重なご講演をして下さり、有難うございました。学部生の私にとって、とても分かり易い講演で、体の非対称性における、leftyの発見から現在の研究について多くのことを理解することが出来ました。長年研究されているにも関わらず、今でも研究への探究心や興味を持っていられることに感銘を受けました。私もこれからの将来、研究に対してそのような気持ちを持ち続けることが出来ればと思います。今回はお越しいただきまして、本当に有難うございました。

この度はご多忙の中、ご講演、懇親会と非常にすばらしい機会を頂きありがとうございました。わかりやすく説明してくださったため、不勉強で発生についてあまり詳しくない自分でもしっかり理解することが出来ました。ご自身の研究の軌跡から現在取り組んでおられる最新の研究まで全てが面白く、時間がたつのがあっという間に感じられました。留学された後にも苦労されたことも多々あった中で現在までの道を切り開いてこられた先生の実体験を聴くことができて非常に貴重な体験となりました。今回のこの経験を自分の研究に生かして行きたいと思いました。

ご多忙の中、非常に面白いご講演をありがとうございました。お話に惹きこまれてしまい、あっという間に時間が過ぎたように感じました。生体の非対称性というトピックも大変興味深いものでしたが、今回先生の研究の場の変遷とそれに伴う研究の発展の過程を聞くことができ、今後の自分の研究人生を考える貴重な機会となりました。先生が2報出された単著の論文は思い入れが強い仕事だというお話は特に印象的でした。私はまだ研究者として駆け出しも駆け出しですが、後で振り返ってみて誇れるような研究をしていきたいと強く感じました。この度は本当にありがとうございました。

先日はお忙しいところ福岡までお越しいただきありがとうございました。対称性というとてもエキサイティングな事象の研究を長年に続けてこられた先生の研究者人生は一人の駆け出し科学者としてとても羨ましく思いました。しかし最初のLeftyという非常に面白い分子の発見は決して偶然などではなく実に必然的(戦略的)なプロセスの結果であり、先生のセンスには感服いたしました。(先生は「切れ味のなさを継続力で補おうとした」とご謙遜されていますが。)今後の自分の研究者人生を考える上でとても良い機会、刺激となったご講演でした。本当にありがとうございました。

先日はお忙しいところ、またご遠方から、福岡までお越しいただきありがとうございました。ご講演では、先生のこれまでのご研究の流れを分かりやすくお話下さり、大変参考になりました。また、その後の飲み会の席でも、3次会までお付き合い下さり、ありがとうございました。特に印象に残っているのは、研究生活で一番楽しかった時期をお伺いしたところ、PIになった時だとのお答えだったことです。私にはまだまだ先の話ですが、そのころには今後のライフワークとなるテーマを見つけられるよう、視野を広く持って残りの学生生活を送ろうと思います。この度は本当にありがとうございました。

濱田先生の研究に対する謙虚な姿勢と、研究を心から楽む姿を間近で拝見することができてとても感動しました。今回のSSSでは、対称に発生してきた胚がその対称性を破り非対称性を獲得するメカニズムについてでしたが、まさに生命の根幹に触れるご研究で教科書として後世に残る内容でした。そのようなご研究を発展・継続させられるのも濱田先生のお人柄あってこそだと思いました。昔は気性が激しかったと聞いたときは驚きましたが、研究に対する熱意が人一倍強いからだと思います。私も研究者を志しておりますが、謙虚な気持ちを忘れず全力で研究を楽しんでいきたいと思いました。

今回はSSSの為に遠い九州まで足を運んでくださいましてありがとうございます。先生のプレゼンテーションは非常にわかりやすく、発生の左右非対称性が生じる原理をわかりやすく教えていただきました。今回のSSSのご講演では発生生物学の面白さだけではなく、海外留学時の先生の科学に対する直向きな姿勢や謙虚さなど見習うべき点を多々魅せて頂きました。今後科学者を目指す私たちには非常に貴重な機会となりました。重ね重ねではありますが、ご講演有難うございました。

分子生物学を武器に分野にかかわらずガツガツ研究していた留学時代、Leftyに出会い左右の非対称性が生じるメカニズムを追求し続けたPI時代と、研究スタイルも非対称的でありながら、そのどちらの話からも学べることは多いと感じました。個人的には爬虫類が両生類から進化する過程で、ロバストで合理的である水流システムをなぜ手放さなければならなかったのか、非常に興味深いトピックでした。懇親会では終始とても気さくに話をしてくださり、なんとシメのラーメンにまで付き合っていただきました。大変貴重かつ有意義なセミナーでした。

濱田先生、先日はお忙しいところはるばる福岡までお越し下さり、また大変貴重なセミナーをしてくださり誠にありがとうございました。先生が20年以上もかけて、動物の左右非対称性についての研究に真摯に挑まれ続けてきたこと、そして確かな成果を得られてきたことには感嘆するばかりでした。また、質疑応答の際には一人一人の質問に興味と関心を抱いて聞いてくださり、それに対する答えも非常にスマートでわかりやすかったです。とても有意義な時間を過ごさせていただきました、本当にありがとうございました。

お忙しいなか福岡までお越し下さり、誠にありがとうございました。研究を開始された時から左右決定メカニズムに関する仕事をされていたと思い込んでいたので、Leftyに到達されるまでの過程は驚きでした。研究ではどんな出会いがあるか想像もつかないものなのですね。私もこれからの研究でどんな素晴らしい出会いがあるのだろう、とニヤニヤすると同時に、どんな展開になっても、濱田先生のように切り込んでいけるだろうか、と不安になりました。どうしたらそうなれるのだろう? と思いながらお聞きしたご講演で印象的だったのは、私ならば「細かい話だから」と言って思考を止めてしまうようなところでも、「なぜ?、なぜ?」と問いかけ、とことんこだわっていく姿勢です。その先に想像もしていなかった世界が開けるということを目の当たりにしました。飲み会でも隣でお話をさせていただくという、これ以上ない贅沢な経験をさせて頂きました。長旅とご講演でお疲れなのにかかわらず、ざっくばらんにお話をきかせて下さったのは感謝しかありません。一生記憶に残るような時間となりました。本当にありがとうございました。

濱田先生、多忙極まる中福岡までお越しくださり、大変貴重なご講演をありがとうございました。多細胞生物の左右非対称性を司る遺伝子の発見から、繊毛が作り出すフローによるパターン形成に至るまで、短期間のうちに先生が明らかにされてきたメカニズムの美しさに感動しっぱなしのひとときでした。発生生物学のスーパースターであるにも関わらず、まったく気取らず謙虚なお人柄もとても素敵で、魅了されてしまいました。懇親会でおっしゃっていた「自分が本当にやりたいことができないんだったら、研究者を続ける意味なんてない」というお言葉が大変強く印象に残っており、数々の偉大な発見は並々ではない強い信念に裏打ちされたものだったことを垣間見た気がしました。自分が本当にやりたいことは何なのか、研究をする上である意味最も難しい問いだと思いますが、常に意識して研究人生を歩んでいきたいと思いました。

先日は福岡までわざわざお越しいただきありがとうございました。昔のサブトラクションは手技が非常に難しかったと聞いておりますが、最先端かつ高難易度の技術を駆使してOct3/4の発見をしただけではなく、Leftyを同定した後はその技術に縛られることなくマウス遺伝学と発生生物学の手法を取り入れる研究に大きく舵を切り引き続き成果を出し続けたお話はとても感動しました。先生の研究の軌跡から今まさに進行中のプロジェクトまで全て刺激的で、時間が経つのも忘れて聞き入ってしまいました。また、その後の懇親会においては濱田先生の科学に対する熱い思いを直接お伺いさせていただくという、我々学生にとってはまたとない貴重な時間を過ごすことが出来ました。先生の話を是非お聞きしたいという我々の願いを叶えてくださり誠にありがとうございました。

SSSはあらためて非常にご高名な先生方のお話を目の前で聴ける素晴らしい機会だと感じました。とくに大きな学会で聴くよりもわたしたち若い研究者に向けたメッセージを意識して送っていただけているように感じました。とくに心に残ったのは、Leftyの発見から大きく研究の方向性が変化して、直感と科学的興味を重視して多くの重要な、そして聞いていて楽しい大きな発見をされてきた過程でした。科学者は職業ではありますが、最も重要なのは自分のつきつめたいこと、そして科学に対する自分の興味を信じることだと感じました。素敵なお話ありがとうございました。

大変素晴らしいご講演をありがとうございました。偶然とも必然とも言えるLeftyの発見から、その後の左右非対称性を決定するメカニズムの全貌を解明していくお話しは大変感動的でした。発生学者でも遺伝学者でも無かった濱田先生が、非対称性のメカニズムを解明するという目的に向かって、遺伝学やイメージング、また物理学的な側面などからの解析により、柔軟に研究を進めていかれているのは圧巻でした。人柄も大変温厚で、研究を心から楽しんでいるという感じが伝わってきました。今回濱田先生から学んだ多くのことを忘れずに、私も自分だけの研究というものを築いていけるように邁進していきたいです。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
川村 敦生 (博士課程2年)・仁田 暁大 (博士課程2年)

第19回 (2016年度)・仲野徹先生(大阪大学)

清水 秀幸 (博士課程3年)・比嘉 綱己 (博士課程3年)

過去18回にわたって一流の科学者の先生をお呼びしてきたSSSの実行委員という、今後のキャリア形成を考える上でもとても貴重な経験を今回させていただきました。

お話をお伺いしたい先生として多くの声が上がった大阪大学の仲野徹先生は、科学はもちろんのこと、本や各方面のコラムの執筆などで大変ご活躍していらっしゃるので、そのように多忙を極める大先生が学生主催セミナーをお引き受けしていただけるとはとても思えず、演者のお願いをするメールを出す前は文面を何度も読み直し、不安が入り混じりながら送信ボタンを押しました。すぐにOKのお返事をいただくことができ、博多駅へのお迎えもお断りになり当日生医研の玄関に歩いてお見えになったのを見て、そのフットワークの軽さに驚き、これが一流の科学者なのだなと大きな勉強になりました。

ご講演ではなぜ血液の研究なのかというところから始まりPIになられるまでのこと、どうして分野を変えて生殖細胞に手を出したのか、そして最近の研究についてのトピックスといったサイエンスについての話もとても勉強になっただけでなく、最後の若手研究者へのメッセージ、特に「やりたいこととできることは違う」「相場観を身につける」のエピソードは大変感銘を受けました。先生の素晴らしいご講演、そしてその後の非常に多数の質疑応答で盛会のうちに19回SSSを終えることができました。

そしてその後の懇親会では、現在第一線でご活躍されている先生方の昔話や、いかにPIになるか、そしてPIになった後のご苦労話などをとても詳しく教えていただき、2次会でも夜遅くまでさまざまな話題について先生のお考えや生き様を拝聴することができました。

個人的に一番驚いたのは、生命科学系の大学院生なら知らない人はいない仲野先生でさえ何度もやめようと思ったということです。常にホームランを打ち続けてこられた先生なのだろうと勝手に思っていましたが、実際には我々と同じでうまくいかないことの方が多いということを知り、ご講演とも少し重なりますが正しい努力とはこういうことかというのを強く感じました。先生から学ばせていただいたたくさんのことを、今後の糧にしていく所存でございます。

最後になりますが、ご多忙にもかかわらず我々の無理なお願いをご快諾くださり、たくさんのメッセージをいただき誠にありがとうございました。どれくらい先のことかは分かりませんが、もし何十年か先にどこかの学生さん達に話をする機会があったときには仲野先生のメッセージも含めて後進の人たちに伝えていければと思います。

(清水 秀幸)

このたび、SSSの実行委員という貴重な経験をさせていただけたことに感謝申し上げます。お話を伺ってみたい科学者として最も要望が高かった大阪大学の仲野徹先生は、以前からブログや本を拝見させていただいてとても素敵な先生だなと思っていたので、運営の準備に追われながらもワクワクした気持ちで当日を迎えました。

選手時代もPIになられてからも、細胞分化やエピジェネティクスの分野で常に最前線を走ってこられた仲野先生。スライドには見入ってしまうほど洗練されたストラテジーと美しいデータが並んでいましたが、その裏には並大抵ではない努力と失敗の連続があったことを、講演会でも懇親会の席でも赤裸々に語って下さいました。しかしそこに悲愴感や苦労自慢は微塵もないばかりか、むしろ軽妙なトークで笑いに変えて聴衆を沸かせると同時に、ご自身でもガハハと笑い飛ばしておられる姿が大変印象的でした。研究者としては雲の上の存在で自分には憧れる資格すらありませんが、その人間味溢れるユーモアと豪快で一切飾らないお人柄に、理想とすべき「かっこいい大人像」を見出したのは、おそらく私だけではないと思います。

仲野先生は、「生命科学は受難の時代である」と明言されながらも、だからこそ積極的に環境を変え、あえて興味の対象を広げていくことで柔軟性を身につけるべきだと強調されていました。時勢を的確に捉え、また若手研究者の将来を親身になって考えておられるからこそのアドバイスであり、その力強いメッセージに勇気づけられ、闘志が漲ってくる思いがしました。

明るく前を向いて進んでいくための勇気とパワーと、そして大先輩の実践的な生きる知恵を授けていただいた、大変貴重な時間となりました。足元すらもおぼつかない身の上ですが、研究者としても人間としても、自分にとっての「星」が何なのかを常に考えながら日々を過ごしていきたいと強く思いました。

最後になりましたが、大変お忙しい中、私たちの無理なお願いを快く承諾してくださった仲野先生、本当にありがとうございました!また、SSSの開催をサポートしてくださった関係者の皆さま、ご来場いただいた皆さまに心より感謝申し上げるとともに、この素晴らしいイベントがこれからも続いていくことを祈念いたします。

(比嘉 綱己)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

念願かない仲野先生のお話をじっくり拝聴でき、とても有意義でした。特に「生命科学受難の時代をいかに生き抜くか」についてのお話しで、日頃もやもやしていた頭の中が少し整理できました。サイエンスも一流なのに趣味の世界も堪能され人生を謳歌されているお姿を見て、どうしたらこんな風に生きられるのだろうと疑問でしたが、お話しするうちに少し分かった気がしました。そして豊かな才能に加えて大変暖かいお人柄に、科学の世界にもこんな先生がいて嬉しいなと感じました。ありがとうございました。

仲野先生のご研究はもちろんのこと、研究者としての生き方や考え方について拝聴することが出来てとても勉強になりました。特にPGC7/stellaの核内移行と発生における役割について、ご苦労された点などを含めたお話は大変興味深かったです。必要になる実験ステップを確実に踏みながら、結果を積み重ねることが大事だと感じました。仲野先生のお人柄に魅了されてあっと言う間のご講演でした。研究者として生きることは大変なことですが、先生のおっしゃる「相場感」を意識して、自分の研究を客観視すると同時に単位時間当たりの研究成果を最大に出来るよう努力していきたいと思いました。

事前にブログや著書などを拝見し、当日を楽しみにしておりましたが、サイエンスは勿論のこと、その絶妙な語り口に引き込まれ、2時間半があっという間の講演でした。特に研究人生で本当に辛かった時期の話を、PCRやさきがけといった一流の(?)ギャグを交えながらも赤裸々にお話しいただいたのが印象的でした。また、数々の教訓は非常に共感するところが多く、今後の研究者としての方向性を見つめ直す、大変貴重な機会になったと思います。多忙極まる中お時間を割いていただき、心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

仲野先生、今回は分子医科学分野主催のSSSを快く引き受け下さったこと、心より感謝申し上げます。当日のセミナーではエピジェネティクスを主に非常に興味深い研究内容をお話し頂いた上、今後の科学界、また科学者を目指す者の心得についてとても考えさせられる内容のお話を聞かせて頂きました。特に先生は科学の面白さだけでなく、人間味のある笑いを含めてプレゼンテーションされており、自然と聴衆である私達は先生の話に魅了されてしまっていたかと思います。私は簡単に先生のようなプレゼンテーションを真似は出来るとは思ってはおりませんが、仲野先生のように聞き手の心を惹き付ける、また魅了するようなプレゼンテーションが出来る科学者になりたいと思いました。今後科学者を目指すには厳しい現実も待ち構えていると思いますが、しっかりと運も引き寄せられるよう努めて参りたいと思う所存です。先生今回は非常に忙しいなか、ご指導ありがとうございました。

仲野先生、先日はお忙しいところ、またご遠方から、福岡までお越しいただきありがとうございました。ご講演では、先生のこれまでのご研究の流れを、たくさんのユーモアを交えながらお話しくださり、大変参考になりました。特に、留学するときに大きくテーマを変える勇気を持つべきだとのお言葉が印象に残りました。私もまだまだ研究を始めたばかりですので、様々なことに興味を持ち、好き嫌いせずに取り組んでいこうと思います。また、飲み会も2次会までお付き合いいただき、科学のお話以外にもたくさん参考になるお話を伺うことができました。まだまだ長い研究生活、PCR(Pah -の方)に気を付けながら楽しんでいこうと思います。本当にありがとうございました。

遠路遥々ご多忙の中、貴重なお時間を割いて頂きありがとうございます。先生の研究内容のみならず、先生がその当時どう考え、どう研究を進められたかを細かく説明して頂けたので、言い過ぎかもしれませんが、先生の研究生活を疑似体験したような感覚になりました。SSSならではのご講演をして下さり大変貴重な時間でした。先生がおっしゃった、周りの人の研究を自分に置き換えてシュミレーションすることや、研究で本当に喜べる時は5年〜10年に1度あったらいい方ということなど、私が研究をする上で何を日頃から心掛けるかが明確になりました。土台は堅実に積み重ねながらも、星もしっかりと眺めておく。研究者のあるべき姿を説いて頂いたように感じます。先生にお会いできる機会が得られて大変幸せでした。ありがとうございました。

仲野先生、大変貴重なご講演をどうもありがとうございました。造血幹細胞から始まり現在のエピジェネティクスに続くまで、第一線でご活躍されている先生のお話はとても刺激的でした。また研究人生のお話も非常に興味深かったです。先生が何度もやめようかと悩みながらもこれまで研究を続けられてきて、今のような一流のサイエンティストとなっていることには勇気をもらえました。研究において本当に嬉しいことなんて5年や10年に1度きり。そう心に銘じて、日々の研究を一歩一歩進めていきたいと思います。

今回、お忙しいなかSSSにお越しくださりありがとうございました。先生の研究の変遷と、現在の研究についてたっぷりとお話しいただき、とても楽しい講演でした。所々に入る先生の軽妙な語り口が、講演をより魅力的なものにしていたと思います。「何度もやめようと思った」と先生は軽く仰っていましたが、そこから現在に至るまでの葛藤や苦労を感じさせない話し方は流石だと思いました。最後に仰っていた生命科学のこれからに関しては、これからの時代を生きる我々にとってとても重要なご示唆だったと思います。科学者が科学だけをしていればよい時代は終わったのだろう、というのが私の感想です。飲み会ではより砕けた感じで、学生たちの話に耳を傾けながら話をしてくださったと思います。笑顔の絶えない飲み会という言葉が本当にぴったりで、ずっと話をし続けられたらと本気で思ってしまうほどでした。先生の研究と文化的活動が今後ますます発展するように祈っています。また、私たちもこれからの時代を生きるために研究者としてどうあるべきか、考えて日々を過ごしていきたいと思います。今回は本当にありがとうございました。

仲野先生、お忙しいなか福岡までお越し下さり、本当にありがとうございました。こんなに笑った講演は初めてでした。笑わせて頂いただけでなく、研究人生にとって貴重なお話を多く頂きました。今回自分にとって一番印象的だったお話は、「足元を見つつ、でも星を見なさい」、ということです。実をいうと私は、自分の今の研究が星をみるようなテーマではなかったこともあり、学位を取るためだけのテーマだと割り切って考えていた面もありました。しかし先生のお話を聞いてはっとしました。自分のテーマが自分の分野、ひいてはサイエンスの中でどんな位置付けにあるのかを考え、自分の足元と星との位置関係を把握しないといけないと。そうすれば、もしかしたら星への道が見えてくるかもしれないし、もしそうでなくても自分の研究が小さいながらも生き生きとしたものになるはずです。とても基本的なことですが、今これに気が付けて本当によかったと思いました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
清水 秀幸 (博士課程3年)・比嘉 綱己 (博士課程3年)

第18回 (2015年度)・森和俊先生(京都大学)

大西 隆史 (博士課程3年)・松本 結香 (博士課程1年)

今回、歴史あるSSSの実行委員という貴重な経験をさせていただきました。今年度の第18回SSSでは、学生への「今一番ご講演を聴いてみたい先生は誰か?」というアンケートを基に、小胞体ストレス研究の開拓者である京都大学の森和俊先生にご講演を依頼し、快諾して頂けました。ご講演ではUPR (Unfolded Protein Response) 研究になぜ携わるようになったのか、研究でのライバルとの激しい戦い、困難とその解決、そして現在から未来への研究まで、1時間半という時間では収まりきらないほどのボリュームのある話を非常にわかりやすくお話しして頂きました。質疑応答では基本的なものから複雑なもの、抽象的なものまで数多くの質問がなされましたが、一つ一つ丁寧に、かつ更なる情報も加えてお返事されており、現在の研究に対する熱意が伝わってきました。時間の制約がなければ、もっと深い話、多くの質疑が行えたと思うことが残念ところです。

学生と行われた懇親会では、ご講演とは違い先生の体験や考え、信条に至るまでざっくばらんにお話をして頂けました。「問題解決の為には、知識のインプットばかりではなく、それをインキュベートする時間を作らないと良い発想は生まれない」というお言葉は、情報化社会で生きる我々への警鐘になると思います。また、「人間到る処青山あり」「人生万事塞翁が馬」という故事を紹介され、海外留学や新しい研究分野に挑戦することの大切さを説かれていたのが印象に残っております。自分の力を試す為に海外留学され、そこで出会った研究テーマに打ち込まれて今日まで来られた森先生のお言葉は、大変分かりやすく、かつ重みのあるもので、私を含めた学生一同にとても良い刺激を与えてくださりました。

森先生の研究への情熱と、決断力、さらに強い意志を今回のSSSで感じることができました。研究者としては未熟な私達ですが、その時期に森先生のお話を身近に聞くことができことの意義は計り知れないです。この経験を今後の人生に活かしていきたいと思います。最後になりますが、お忙しい中、福岡までご講演に来てくださり、また学生へ暖かいお言葉をかけてくださった森先生に心より感謝を申し上げます。

(大西 隆史)

第18回目を迎えることとなったSSSには、学生へのアンケートの結果、最も要望の声が高かった京都大学の森和俊先生にご講演をお願いすることになりました。森先生には、ご多忙の中福岡までお越し下さいまして心より感謝申し上げます。ご講演では小胞体ストレス応答解析の黎明期から最前線の研究まで盛り沢山の内容で、夢中で聴き入ってしまいました。特にPeter氏やRon氏など様々なライバルとの攻防は手に汗握る展開であり、Cellに掲載された研究内容を覆したところなど本当にお見事でした。質疑応答も活発に行なわれ、一を尋ねれば十も二十も返してくださる先生に、この研究に対する非常に熱い情熱を感じました。まだまだ質問をされたい方もいらっしゃったのに、時間の都合上打ち切らなければならなかったのは大変申し訳なく思います (後で沢山の方から、もっとお話ししたかったのに!という声がありました)。

その後行なわれた懇親会では、親しみを持って我々学生に接して下さり、これまでの研究人生のお話も聴かせてくださって、とてもうれしかったです。先生のお言葉は、私にとってどれも新鮮で貴重なものだったのですが、特に先生がおっしゃられた「人間到る処青山あり」というお言葉が印象に残っております。お恥ずかしながら私はその意味を知らなかったのですが、「人間にはどこにでも死に場所があるのだから、海外にでも新しい分野にでもえいやっ!と飛び込んで行けば良い」とのお言葉にとても感動しました。これまで数々のことに挑戦して成し遂げてきた森先生だからこそのお言葉だと思います。今回のSSSを通して、森先生からは、本当に溢れ出るような情熱と、心から研究を楽しもうという想いが伝わってきました。今後の我々の研究人生において、この経験は大きな財産になることと確信しています。森先生、そして本会にご協力下さった皆様、本当にありがとうございました。

(松本 結香)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

森先生のご講演を聴講することができてとても良かったと思います。SSSのアンケートで選ばれた先生は、どの方も日本のトップクラスであり世界でも有名な研究者ばかりです。もちろん学会へ行けば著名な先生方のご講演を聴くことができますが、質問はというとなかなか勇気の要ることで距離を感じてしまいます。一方SSSでは森先生のご配慮と、気さくなお人柄もあり、セミナー中ですら気軽に質問できる雰囲気でした。森先生の御講演は非常に分かりやすく、聞いているうちに、だんだん人の研究ではなく自分自身でその研究を進めているような感覚にとらわれてしまいました。特に世界中のcompetitorとのしのぎを削る争いは白熱した雰囲気を感じることができました。

細胞内での品質管理機構が非常に巧妙に制御されており、さらに個体の発生から成体の機能維持や病気にまで普遍的に関わっているということに驚きました。そして、森先生が常に情熱をもってサイエンスをしていることや、ライバルや逆境にも負けずにトップランナーとして研究をしていることが大変印象的でした。懇親会では、科学者ならば面白いテーマを探すことと、まずは実行可能な問題設定をすることが大切だとおっしゃっていたことが参考になりました。短い時間でしたが、ご多用のところ貴重なご講演を引き受けてくださいましてありがとうございました。

この度はご多忙の中、SSSにお越しいただきありがとうございました。森先生がご講演して下さった、ご自身の研究の軌跡と現在進められているプロジェクトは全てが刺激的で面白く、時間が経つのも忘れて聞き入ってしまいました。また、ご講演後の宴席においては、サイエンスや人生について、私たち学生と同じ目線にたってお話をして下さり、大変感動致しました。今回のSSSでは、小胞体ストレス応答の最先端を知ることが出来ただけではなく、世界一流の研究者である森先生の科学に対する熱い思いを直接聴かせて頂くという滅多にない貴重な時間を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。

大変興味深いご講演をしていただきありがとうございました。UPRという分野を切り開き、また興味を持った対象にとことん追求していく姿に感銘を受けました。UPRのメカニズムはシンプルとおっしゃっていましたが、まだまだわからないことが多く、加えてOutputが一筋縄ではいかない(UPRが生体にとって保護にもToxicにも働きうること)ことからも、今後のこの分野がますます発展していくのだろうということを肌で感じました。その後の懇親会においても、研究のことに加えて様々なお話が聞けて良かったです。人生観における、人間万事塞翁が馬と人間到る処青山有りという考え方は、私自身にとっても今後研究者として生きる上で参考になりました。

今回はご多忙の中、貴重なお時間を割いて頂きありがとうございます。すごくわかりやすいご講演で、講演時間は先生の世界に入り込んで、こんなに短く感じた講演は初めてでした。研究内容はもちろんですが、先生のお人柄がすごく魅力的で研究に対する姿勢にすごく憧れました。飲み会の席でも、ざっくばらんに何でも答えて下さり、特に先生が今やられている研究への飽くなき探究心や情熱を感じました。今後、私も研究をしていくにあたり先生のように緻密な実験を重ね、熱い気持ちを持って取り組んでいきたいと思います。今回のSSSは本当に実り多く、研究に対する姿勢を見直す貴重な時間でした。先生にお会いできたことを心より感謝申し上げます。

この度は、お忙しい中遠路はるばる九州までお越しいただき、ありがとうございました。ご講演では、これまでの小胞体ストレス応答に関する研究の進展や、現在進行中のお話まで、ユーモアを交えながらお話を伺うことができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。小胞体ストレスに関して素人の私にも、大変分かりやすかったです。その後の飲み会の席でも、未熟な私に留学のことや研究の進め方などのお話をしていただき、貴重な経験となりました。今後の研究生活にすぐに生かしていこうと思います。本当にありがとうございました。

この度はお忙しいところ、学生主催のSSSのために貴重なお時間を割いてくださりありがとうございました。UPRの黎明期から現在に至るまで長きに渡ってその最前線でご活躍されていらっしゃるのは知っておりましたが、力技 (10万のスクリーニングなど) とエレガントな方法 (One hybridなど) を駆使してライバル達と凌ぎを削ったという話はとても印象的でした。大学院生時代に師匠の読んでいない文献まで昔のものも含めて全部読むという研究に打ち込む姿勢や、研究がダメでも剣道の先生として生きていけるからなんとかなるという当時の心境、そして留学時には別のラボに断られてしまったので結果としてUPRのラボになり人生塞翁が馬などの人生訓まで、ご講演の内容以外にもたくさんのことを学ばせていただきました。これを機会にますます研究の道に邁進していく所存であります。貴重な機会を賜りありがとうございました。

このたびはお忙しい中私たちのためにお越しいただき、ありがとうございました。ご講演では、小胞体ストレスについて目をきらきらさせて語って下さり、心から研究を楽しまれていることが伝わってきて、私も初心に帰った感じでした。飲み会のお話で印象的だったのは、「とりあえずビッグデータをとり都合の良いところだけ取り出し解釈する研究では何もわからない、スモールサイエンスこそやるべきだ」というお話です。はっとさせられました。一流の先生とお酒を酌み交わしながらいろいろなお話を伺えて、大変幸せな時間でした。本当にありがとうございました。

素晴らしいご講演を聞かせていただきありがとうございました。小胞体ストレス応答という新しい分野を切り開いて、現在も最先端で活躍されている先生の話を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。ほとんど知識がありませんでしたが、分かりやすく面白い話だったので多くのことを学ばせていただきました。楽しそうにかつ熱く講演している姿は非常に印象的でした。お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただき本当にありがとうございました。

今回は遠い九州まで足を運んで頂きましたこと、厚く御礼申し上げます。また講演会ではUPRの細胞メカニズムを詳しく教えて頂けただけでなく、科学者同士の競い合い、いわゆるPeter Walterとの競争についてお話が聞けたことなどが非常に印象深く残っています。また、講演会後の飲み会では、研究者としての在り方、考え方についても多くを教えて頂きました。そこでは、『結果が得られる研究をする』、いわゆる結果が出ない研究を早期に見切って、本当に重要である研究を選ぶことが大きな結果を出すために 必要であると教えて頂きました。ラスカー賞を獲得し、世界一流の研究者であられる森先生に、直々にそのようにお話し頂き、非常に感銘致しました。私自身もこの言葉を深く胸に刻んで、今後の研究に生かしたいと思います。先生、今回は本当にありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
大西 隆史 (博士課程3年)・松本 結香 (博士課程1年)

第17回 (2014年度)・柳沢正史先生(筑波大学)

武藤 義治・舟崎 慎太郎(博士課程3年)

この度、SSS実行委員という大変大変貴重な経験をさせて頂きました。今回も過去のSSSと同様、学生のみなさんに「今一番ご講演を聴いてみたい先生は?」というアンケートをとった結果、最も要望の高かった筑波大学の柳沢正史先生にご講演をお願いすることができました。ご講演は大変分かりやすく、また少し本題からそれた時のちょっとした話も機知に富んでとても面白かったです。研究の背景の面白さと深み、そして何よりも先生の研究内容に対する情熱と、科学的のみならず社会学的、人間学的にと多方面からの細やかな洞察に圧倒され、大変良い刺激を受けることができました。サイエンスは分子の動きや生理学の理解に留まらず、多角的な視点で深く意義を追求することで、さらに面白みが増すものだということを改めて感じました。また、プレゼンも大変すばらしく、我々のために非常にたくさんの分かりやすいスライドを用意して下さり、聴衆の理解が深まるよう実験や臨床症例の動画なども準備して下さり、とても分かりやすかったです。

当日は夜遅くまで飲み会にお付き合い頂き、次の日も学会があるにも関わらず2次会まで参加して下さりました。柳沢先生の気さくなお人柄もあって、とても楽しく過ごさせて頂きました。特にエンドセリンの発見やその後の海外でのPIの経験の裏話なども聞かせて頂き、とても面白かったです。普段はなかなか講演も拝聴できないような、著名な先生から、もつ鍋屋や飲み屋さんで親しくお話をできたことは私たちの宝物のような貴重な経験になりました。

このような素晴らしい会の開催をサポートして下さった関係者の方々に深く感謝申し上げます。特に、共に会の運営にあたって下さった有志の学生の皆様には本当にお世話になりました。最後になりますが、我々学生の無理なお願いに対して、「研究者にとって、学生主催のセミナーに呼んでもらうのは最高の栄誉です」と一言、快く引き受けて下さり、また学生へ温かいエールを贈って下さった柳沢先生、本当にありがとうございました。

(武藤 義治)

今回は、SSS実行委員を担当するにあたりまして、学生へのアンケートの結果最も希望の多かった筑波大学の柳沢正史先生にご講演をお願いすることができました。柳沢先生は米国と日本で常にトップサイエンティストとしてご活躍されておられる先生で、今回九州大学にてご講演をしていただけたことは私たちにとって、大変刺激的で貴重な機会となりました。

ご講演は、大変分かりやすく、先生が注目する研究範囲を限定せず、広く興味をもって「睡眠とは何か」という壮大なテーマに取り組んでおられるということを強く感じました。メカニズムの解明にはフォワード・ジェネティックスによる挑戦的なアプローチがある一方で、新薬開発による臨床医学への貢献も目指しておられて、科学者としての壮大な研究スタイルには圧倒されてしまいましたが、日頃自分自身の研究を考える上でも大変興味深く拝聴させて頂きました。

また懇親会では、夜遅くまで気さくに研究に対する心構えからアメリカに渡って研究を行うに至った経緯など、様々なお話をしていただけて大変参考になりました。学生時代の研究テーマから、海外でPIの経験、あるいはこれまでの研究人生を通しての価値観などあらゆる質問に対しても率直で鋭い回答をしてくださいまして、自分自身のキャリアを考える上でも良い刺激を受けることができました。

今回、ご講演時や懇親会後にも先生から「学生主催セミナーに呼ばれるのは研究者として最高の栄誉です。」ともおっしゃっていただき、この講演が実現出来たことを素直に嬉しく思います。このような素晴らしい会を来年以降も続けられれば、と願います。最後になりましたが、大変ご多用の中ご講演を快諾して下さった柳沢正史先生、このような素晴らしい会の開催をサポートしてくださった関係者の方々、共に運営に携わった有志の大学院生の皆様本当にありがとうございました。

(舟崎 慎太郎)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

この度は、ご多用中にも関わらず第17回SSSにお越し下さり誠にありがとうございました。ご講演内容は私の研究分野と少し離れてはいましたが、お話が我々の毎日の生活ととても深く関わっている点や、ジェネティクスという手法に馴染みがあり大変興味深く拝聴させていただきました。睡眠の意義や睡眠覚醒制御メカニズムに迫るような特異的な因子やその機能は次第に明らかになってきている反面、難しさが沢山あり、とてもチャレンジングな分野だと思いました。また、非常に多くのマウスを用いた効率の良いフォワード・ジェネティクスというとてもチャレンジングなご研究を行われていたり、新薬の開発への貢献を目指されていたりと科学者としてのスタイルも大変参考になりました。また、質疑応答のお時間には先生の海外でのご研究経験についての率直なアドバイスも下さり、今後の研究生活の大きなモチベーションになりました。本当にありがとうございました。

素晴らしいご講演をどうもありがとうございました。睡眠は非常に身近なものにも関わらず、これまでそのメカニズムや意義について深く考えることはありませんでした。しかし今回の講演を通して睡眠の謎にふれることができ、その魅力に引き込まれました。これは睡眠自体が非常に興味深い生命現象であると共に、柳沢先生がその豊かな学識を持って非常に分かりやすく私たちにお話し下さったからだと思います。講演後の宴席でも、どんな質問にも丁寧に答えて下さり、またアメリカでの経験もふまえて貴重なお話をたくさんして頂きました。最初にお迎えにあがった時は、『とてもえらい先生が来てくださるのだから失礼のないようにしないと・・・』と緊張していたのですが、先生は気さくに話しかけてくださり、私の島の話をしたときもわざわざ場所を調べてくださったりしていて、うれしかったです。本当に楽しい一時を一緒に過ごさせて頂きました。先生のお言葉の中で一番印象的だったのは『Sleep homeostasisを明らかにすることができたら死んでもいい』と断言されていたことです。こんなにも自分の研究に情熱を捧げることができるのか、と感動し、憧れました。私もこれからそんな研究が出来るようがんばります!またお会いできるのを楽しみにしています、本当にありがとうございました。

非常に分かり易く面白いお話にどんどん吸い込まれていきあっというまの2時間でした。睡眠という未知の現象に対するこれまでの研究過程だけではなく、マウスの網羅的フォワードジェニティクスを用いた睡眠に対するアプローチなど、現在進行中の研究内容もふんだんに聞く事ができ大変有意義な時間を過ごす事ができました。また、ご講演後の宴席においては、サイエンスや人生について、私たち学生と同じ目線にたってお話をして下さり、大変面白いお話を伺う事が出来ました。最後になりますが、この度は非常にご多忙の中、ご講演を引き受けて下さりありがとうございました。

お忙しい中私達のために素晴らしいご講演を聞かせていただきありがとうございました。非常に分かりやすく興味深い講演だったので2時間があっという間に感じられました。とても身近ですがほとんどなにも分かっていない睡眠という難解な現象を解明してやろうという熱意が伝わってきてとても圧倒されました。飲み会の席ではこれまでの研究のことやアメリカでの研究生活について具体的に聞くことができ、とても参考になりました。短い時間でしたが多くのことを学ばせていただきました。本当にありがとうございました。

世界に名を馳せたトップサイエンティストが目の前に…!柳沢先生が前に立たれたとき、まずはそのような感動と緊張感から身が引き締まる思いがしました。しかしいざご講演が始まると、哲学的な奥深さをも含んだ研究内容についてユーモアたっぷりにお話しいただき、終始ワクワクしながらあっという間に時間が過ぎていきました。睡眠というとらえどころのない現象に対して如何にロジカルに挑んでいくか、そのアプローチの面白さとスケールの大きさにぐいぐいと引きこまれ、またそれを楽しそうに話されている柳沢先生がとても素敵で、いっそう憧憬の念を強くすることとなりました。懇親会の席では科学者としての考え方や人生観に関して貴重なお話をたくさんお伺いすることができましたが、特に「自分の立てた仮説にこだわらない」という一言は大変強烈で印象的でした。そのような目で見てみると柳沢先生の大発見は「当初の目的とちょっと違う」ところから生まれてきたものが多く、目の前の事実を真摯に論理的に解釈することの重要性を物語るメッセージだと感じました。科学者としては言わずもがな、一人の人間としても、自分が興味を持ったことをとことん追求していくその生き方がとてもかっこよく、一言一言に勇気をいただいた時間でした。ご多忙にもかかわらず大変貴重なお話をお聞かせいただき、改めて感謝申し上げます。

今回は遠路はるばる九州まで来ていただきありがとうございました。睡眠がなぜ必要なのかという非常に基本的な疑問(だからこそ難しいのですが)に対してのアプローチは非常に興味深かったです。また、先生のサイエンスが好きだということがプレゼンテーションや、その脇道(と先生がおっしゃっていた話)から良くわかりました。飲み会の席でも、学生の一人一人に対して声をかけて頂き、また先生の研究人生やお考えもざっくばらんに話して頂けたことは、とても貴重な経験になりました。「アメリカで最低3年、日本を外から見なさい」というお言葉が印象に残りました。これからの研究人生を進めていくうえで、先生のお言葉や生き方は大きな道標になるとおもいます。重ねて、今回のご講演ありがとうございました。

大変興味深いご講演をしていただきありがとうございました。先生が発見されたことから現在進められてるプロジェクトと全てが魅力的で刺激的でした。睡眠という途方もないように思える研究を論理的かつ哲学的に解釈されていることが印象的で、情熱をもった研究をされていることにScientistとしてすごく憧れました。懇親会でも、日本とアメリカとの差など実際にご経験されていることを交えながら熱く語ってくださり、自分に足りないものが鮮明になりました。ご多忙の中、お時間を割いていただけたことを心より感謝致します。ありがとうございました。

このたびは、ご多忙のなかSSSにお越しいだたきありがとうございました。睡眠という重要でありながら、ともすればつかみ所のない現象を基礎研究できちっと攻めて解明を目指す姿勢はとても感銘を受けました。また、懇親会では、研究を始めた初期の話から、海外での研究生活の話、日本との違いなど貴重なお話を聞くことができました。深い議論やプレゼンの力は重要であるということをあらためて強く感じました。今回セミナーと懇親会で感じた多くのことを今後の研究で活かしていきたいと思います。

先日は非常にご多忙の中ありがとうございました。セミナーでは現在進行形の面白いお話を拝聴できとても有意義な時間を過ごすことができました。その後の懇親会においても、ご自身の経験談などを我々学生相手にいろいろお教えくださり、大変勉強になりました。大学院生の時にエンドセリンを発見しその後も常に世界のトップランナーでありつづけている先生なので、大学院1年目の時には全くデータが出ずに辞めようかと思ったという2次会でのお話は意外でとても印象的でした。いつかは結果がついてくると信じて研究に精進していこうと思います。この度は貴重なお時間を割いてくださり誠にありがとうございました。

今回は遠方より足をはこんで九州まで来て頂き、ありがとうございました。学位を取得し、世界で戦える研究者になることを目標とする私達にとっては、国内、海外でともにご活躍されている先生のセミナーを聴けることは非常に貴重な体験となりました。サイエンスの話の中では、「これは余談ですが」とおっしゃるながらも今後の研究の将来展望を切々と語って頂き、睡眠を科学するという軸をおきながらも多方面に生じる疑問を解決していくことの必要性ならびに面白さを強く感じました。また飲み会でも気さくに話をして頂き、大学院から渡米された後にも苦労されたことも多々あった中で現在までの道を切り開いてこられた先生の実体験を聴くことができて非常に貴重な体験となりました。今回のこの経験を経て、改めて自分の研究等に生かして行きたいと思った所です。先生、本当にありがとうございました。

研究において世界でもトップで活躍されている柳沢先生のご講演を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。睡眠という我々にも身近なものであるにもかかわらず、未だ研究が進んでいない中で、それをなんとか解き明かしてやろうという熱意をすごく感じました。「睡眠のホメオスタシスが解明できたら、もう俺は死んでもいい」とおっしゃっていたのが印象的でした。また、「君たち、絶対にアメリカに行きなさい!」と海外研究の経験豊富な柳沢先生の口からそう言われていたことも、とても印象に残っています。このたびは、お忙しい中ありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
武藤 義治・舟崎 慎太郎(博士課程3年)

第16回 (2013年度)・永田和宏先生(京都産業大学)

橋本 寛・喜多 泰之(博士課程2年)


今回はSSS実行委員を担当することができ、とても貴重な体験をさせて頂きました。ご講演では、前半は HSP47の発見から、小胞体におけるタンパク合成, 酸化還元, カルシウムホメオスタシスの三者クロストークまで、先生のこれまでの研究人生を中心にお話をして頂きました。他人と同じことをしていてはつまらない、新しいコンセプトを作る研究をするという信念は、自分の今後の研究をしていく上でもとても感銘を受けました。また後半では、短歌への出会いから、その後の文学に関わる仕事の話にも触れ、ご講演の終盤では目頭が熱くなってしまいました。

永田先生は、私の出会った一流の研究者は全て面白い人であったとおっしゃっていて、印象的でした。研究に限らず、様々なことについて、自分には関係のないことと線引することなく 多くのことを知る必要があると強く感じました。知らないことは恥である、との言葉はしみじみと心に響くものがありました。また、二足の草鞋を履いていると、研究も歌もどちらも本気でやっているということを信じてもらうことが大変だった、とおっしゃっており、若い頃は研究と短歌に共通するものを探したが、結局両者は共通する面があるからやっているわけではないといえるようになったという言葉は、逆説的では有りますが、進んだ道がたまたまそちらであったという点で、両者地続きであったということなのだと感じました。

ご講演後の懇親会でも、夜遅くまでお話ができたことが嬉しかったです。二次会からは三原先生も交えて、楽しそうにお話する姿がとても印象的でした。永田先生の気さくなお人柄もあって、多くの面白い話を聞かせて頂き、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

今回、会の運営にあたっては、有志学生の皆さまはじめ、関係者の皆様にはとてもお世話になりました。深く感謝申し上げます。この貴重な経験を糧として今後も頑張っていきます。最後になりましたが、お忙しい中 われわれ学生の無理なお願いを快く引き受けて下さり、温かいエールを贈ってくださった永田先生、本当にありがとうございました。

(橋本 寛)

第16回SSSでは、学生へのアンケートの結果、最も要望の高かった京都産業大学の永田和宏先生にご講演をお願いすることになりました。永田和宏先生は、タンパク質の品質管理研究の第一人者でいらっしゃると同時に、現代短歌の世界でも大変ご高名な先生です。ご多忙でいらっしゃることを存じておりましたので、ご講演を引き受けて下さるか大変不安に思っておりましたが、ご講演をお願いするメールを差し上げたところ『喜んでお引き受けいたします』とのお返事をいただき大変感激したことを覚えています。

ご講演では、永田先生がこれまで行ってきた研究の軌跡と、現在行っていらっしゃる研究内容を大変分かりやすくお話しして下さり、その後、永田先生がどのようなことを考えながらサイエンス、そして人生と向き合ってきたのかをご自身の短歌の紹介を交えながらお話しして下さりました。著名な先生から直接このようなお話を聞くことのできる機会は滅多ないことだと思います。これこそSSSの醍醐味というような大変貴重なお話を聞かさせて頂き、時間が経つのも忘れて聞き入ってしまいました。

参加学生からの反響も大きく、講演終了後の質疑応答では数多くの質問が学生から上がり、予定時刻を30分近くオーバーしてしまいました。多くの学生が永田先生に質問している光景は、実行委員としても大変嬉しかったですし、今回のSSSの意義を実感した瞬間でした。

また、ご講演後は、学生との飲み会にお付き合い頂き、永田先生と科学や人生について夜遅くまで語り合うという貴重な機会を頂くことができました。我々学生もトップサイエティストも何も変わらないから自信を持って努力して欲しいと言う、永田先生のお言葉には大変勇気づけられました。面白いサイエンスをすること、広い視野を持つこと、人と違うことをすること、永田先生のメッセージを胸に日々努力していきたいと思います。

最後になりましたが、今回は我々の無理なお願いを快くお引き受け下さった永田先生に改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

(喜多 泰之)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

この度はSSSでご講演いただき大変ありがとうございました。遅くまで私たちと一緒にお話しいただいたことは素晴らしい思い出になりました。
先生がおっしゃっていた“全ては地続きで、トップサイエンティストも歌人も決して遠く離れた存在ではない”ということは研究においても人生においても大切な価値観だと強く感じました。いつの日か先生のお宅のお花見に参加できることを大変楽しみにしております。

この度はご多忙の中、SSSにお越しいただきありがとうございました。私はこれまでに科学者にとって科学とは関係のないバックグラウンドを持つことの利点や欠点についてあまり深く考えたことがありませんでしたが、永田先生のようなどちらも第一線でご活躍されている方からそれらについての貴重なお話をいただき、これからの自分の方向性について考える機会を得る事ができました。また、科学者としての経験が浅い私達のような学生でも、国内外の一流研究者と同等の仕事をできるということをお教えいただいたことは、今の自分への励みになりました。先生のお言葉を胸に今後も日々精進を重ねて参りたいと思います。本当にありがとうございました。

すごく興味深い話をしてくださりありがとうございました。Scienceの話はもちろんですが、人としての生き方・考え方にすごく衝撃を受けて本当に実りのある素敵な日になりました。先生のメッセージは心に響くものばかりで、特に、「君たちは学問に生きる道を選んでいるのだから、人が知っていて自分が知らないのは恥ずかしいことであり、自分には関係ないというのは許されない。」と先生が仰ったときは強く心に刺さりました。私は、本当に無知であり、文系的なところは「自分には関係ない」と知ろうとすることから避けて生きてきました。この日を機に、より幅広い視野で物事を捉え、深みのある人生を送れるよう精進致します。掛け替えのない素敵な時間をありがとうございました。

セミナー、懇親会と、非常に良い機会を与えて下さり、ありがとうございました。非常に分かりやすい御説明で、文学の方は聴く者に深い感動を与えて下さる内容でした。また、教育の方でも熱心なお話を拝聴することができ、物事の考え方を再度見つめ直すいい機会となりました。挫折を味わったからこそ見える世界があり、それを乗り越えて頑張れたからこそ、二つの世界でどちらも成功することができたのだと思います。人生は上手くいかないものであって、それ故不安、葛藤、畏懼、不満を纏うのは当然のことだけれども、それら負の感情と如何に共存するかが人間としての強靭さの指標であり、不死鳥が灰の中から復活するように、人間の真の強さや才能、叡智は苦しみの中で涵養されるものだと私は考えています。先生は正に苦難の連続で、何度転んでも自分を強く持ってこられたからこその人生だと思います。先生の門下の学生が優秀で、今尚先生の下に集ってくるのは、研究の面白さや教育方針だけでなく、その生き様に因る所は大きいでしょう。また、MysterinやUbin、Postに代表されるように、適度なユニークさも持っておられます。これら様々な要因があるからこそ、短い文の中で巧みに心を表現できるのだと感じました。先生の歩んで来られた人生、世界観、歌の中に見え隠れするその時々の感情、愛……本当に多くのことを直接先生のお口から拝聴できたのは幸運の限りです。是非今後の人生の参考にさせて頂きたいと思っています。最後にもう一度、充実した楽しいお話をありがとうございました。

永田先生、遠路はるばる福岡までお越し頂きありがとうございました。「科学者」と「歌人」の両方で活躍される先生の講演を楽しみにしておりましたが、とてもすばらしい講演で感銘を受けました。科学と短歌、一見相反するように思える二つを、どのように考えて取り組まれているのか気になっておりましたが、それらを地続きで捉えていらっしゃることを知り、驚きと共に非常に考えさせられました。「一流の科学者」と「自分たち」、「科学」と「短歌」と言ったことを対立あるいは異なる世界の話と考えていましたが、実際に両方の世界で活躍されている先生のお言葉を受けて、自分から続いているであろう一流の世界に挑戦していこうと、益々決意が固くなりました。
また、飲み会の席で若々しくお話しをされる姿を拝見し、目指すべき存在というものが固まったと思います。未熟な身ながらも、研究者として、歌人として、また、人間的にも先生のような人物になれるように努力していきたいと思います。今回は本当にありがとうございました。

非常にご多忙のなか福岡にお越しいただき本当にありがとうございました。永田先生の人生の中で「おもろい」ということに対して非常に率直にこだわり続ける姿勢が、研究だけでなく歌人としての成功、そして人々を惹きつける源になっているのではないかと感じました。研究の面では、誰かの後に続くのではなく自分が新しい概念を提示できるような研究を目指す、というのもまさにそのとおりだと思います。日頃自分の専門の最先端の研究ばかりにこだわりがちですが、素直に「おもろい」という視点から医学や細胞生物学を大局的に考えて日々の研究や学習していくことが大切だと思いました。
また、私自身は歌について素人なのですが、ご夫婦の愛情をいつまでたってもお互いに歌で表現できるということはとても素敵なことと感動いたしました。歌で自分の世界を表現できるということは素晴らしいんだということとともに、率直に先生の歌の世界も含めて「知らないことは恥」という以上に「知らないことはもったいない」とさえ思いました。短い時間でしたが、先生のご講演で感じた沢山のことを自分の今後の研究や人生に活かせるように精進したいと思います。改めて深く感謝申し上げます。

サイエンスの面白さだけではなく、文学の素晴らしさや教養の大事さなどを感じる、とても貴重な機会でした。ともすれば、忙しい研究生活のなかで視野が狭くなってしまいますが、やはり文学や芸術も感動や人生の奥深さを感じることができる貴重な人類の財産なので、これからもそのようなものを忘れずに生きていきたいと思いました。すばらしいお話、本当にありがとうございました。

先日はSSSでのすばらしいご講演本当にありがとうございました。自分は先生が2つの道を貫き通したというところに一番感動しました。2つの道を歩くことは、視野を広く保てることができるが、いつも眠かったとおっしゃっていました。本当にすごいなと思いました。海外ではメジャーリーガー兼アメフト選手など2つ以上の道を歩く人が結構いると思います。日本にもそういった生き方をする人がいるんだなと嬉しかったです。お目にかかれて本当に幸せでした。ありがとうございました。

今回京都からはるばる九州までおいでになり、貴重なお話をしてくださって誠にありがとうございました。私は今年修士課程一年として研究室に入ったばかりなので、今回の永田先生が初めてのSSSでしたが、非常に独特な経歴や研究、そして考えをお持ちになっており、講演から懇親会までとてもおもしろかったです。先生は「おもろい」という言葉をよく使われていました。「この研究はおもろい」「こいつはおもろいやつだ」などとおっしゃる時の先生の笑顔が印象的で、これこそ先生が文学も科学も一流となられたエネルギー源であったのだろうと思いました。また、我々サイエンティストに必要不可欠なものなのだろうと思います。ご講演本当にありがとうございました。先生のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

永田先生、この度はご多忙の中SSSにお越しいただき誠にありがとうございました。科学と文学どちらのお話も大変興味深く、時が経つのを忘れて聞き入ったセミナーは今回が初めてでした。夜の懇親会でもこのような場ではないとなかなか耳にすることのできないお話などを気さくにお話いただき、大変貴重な時間を過ごすことができました。私は、先生がご講演と懇親会で強調しておっしゃっていた「我々の行っている研究は世界で行われている一流の研究と地続きである」というお話に最も感銘を受けました。そして、この地続きであるということは何も研究の世界だけでなく、日常の全てに通じているとのことで、研究や日頃の生活への態度を考え直す機会となりました。このほかにも、自分の仕事と同じように人の仕事を面白がれるか、など多くのメッセージを受け取ることができ、大変有意義でした。最後に改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

研究者そして歌人としても活躍されている永田先生のご講演はとても貴重な体験となりました。普通は本業と趣味や副業程度というなら実際にあると思うのですが,永田先生の場合,どちらも本業と言ってもいいほどの実績がそれぞれあり,とても自分では真似できないと思いました。しかし,人それぞれで輝くものは違うはずなので,もしかしたら自分でも二足の草鞋で出来るものがあるのかもしれないなと思い,この道でしかないという短絡する考えは捨てて,もっと楽しいことを日々考えて生きようと感じました。もしかしたら,研究よりも楽しいものを見つけてしまったらそっちに移ってしまうこともあるかもしれないとも感じました(笑)今回の講演は,自分がおもしろいと思った道を本気で突き進んだ結果の1例を見せていただけた,そんな講演でした。

世界のトップで活躍されている永田先生のご講演を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。あっという間に講演時間が過ぎたように感じました。楽しそうに研究内容を話すお姿はとても印象的でした。先生は歌人としても有名であり、歌はとても素敵で感銘を受けました。研究者としても歌人としてもトップで活躍される先生といろいろなお話を聴くことができ、とても勉強になりました。お忙しい中、すばらしいご講演本当にありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
橋本 寛・喜多 泰之(博士課程2年)

第15回 (2012年度) 井村裕夫先生 (先端医療振興財団)

幡野 敦・沖田 康孝・山内 隆好(博士課程3年)

15回目を迎えたSSSは学生へのアンケートの結果、井村裕夫先生にご講演をお願いすることになりました。非常にお忙しい中、九州大学にてご講演をしていただけたことは大変ありがたく九州大学の学生にとって貴重な時間となったと思います。

今回実行委員を担当するにあたり、井村先生のお話を聞くことができる期待と私たち学生が先生にご講演を依頼して本当にいいのだろうかという不安の入り混じった日々を過ごしてきました。しかしご講演の冒頭で、今の日本の臨床研究が直面している危機を何とか変えていきたいという思いからSSSでのご講演を決められたと聞いて、この講演を実現できたことを素直に喜ぶことができ改めてSSSの意義を実感いたしました。

ご講演では井村先生が研究を始めた時代の話から科学技術政策として取り組まれたこと、そして未来の臨床研究と医療についてと時代の変遷を感じるお話しでした。その中で先生が常に感じられていたPOR(患者思考型研究)の重要性を知ることができました。特に次世代シークエンサーの発展とともに個人のゲノムが簡単に読める時代が到来しつつある今、先生が示された未来の医療のビジョンは研究者としてだけでなく一人の人間として大変興味深く感じました。

会食の席では私たち学生の遠慮のなく矢継ぎ早に飛び出す質問に対し、先生が一つ一つ丁寧に答えられているのが大変印象的でした。ゆっくり食事を楽しんでいただきたい思いもあったのですが、政策や研究の方向を決める会議のお話しはとても新鮮でついいろいろと伺ってみたくなってしまいました。また移動の時間に進化に対する疑問や考えをお話ししていただいたことは大変勉強になりましたし、科学について議論する時間はやはり何より楽しい時間でした。

SSSは講演される先生から学生へ研究者にとって芯となるようなメッセージを発信していただく場と考えています。今回井村先生が発せられた強いメッセージが聴衆の方にとって啐啄のタイミングであればと思います。

最後に学生からの突然のお願いにお応えいただいたことに改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

(幡野 敦)

井村先生、大変お忙しい中福岡までいらっしゃっていただき、誠にありがとうございました。

自分が井村先生を知ったのは、実験医学の進化医学を勧められたときでした。一度読ませていただいたときの衝撃は忘れられません。自分には、生命科学はどのような機構で(How)を探求するものであって、意義(Why)を探すものではないという考えがあったからでした。でも先生は、時代、疾患、生体物質の性質など、幅広い視点から意義を検証されていました。本当に興奮を誘うものでしたし、どんな人がこんな文章を書くのだろうととても興味を持たせていただきました。

そんな井村先生をSSSに呼びたいという声があがり、実際にお目にかかれることができて本当に嬉しかったです。一つ一つに丁寧に事実を挙げながら応対している先生の姿や、年齢を感じさせないほど鋭い議論、品のある立ち振る舞いは正直に格好よかったです。その中でも、過去ではなく未来を良くしたいという想いには、感銘をうけました。自分も研究を始めた頃の熱い想いを思い出させていただきました。

最後に、一番印象深かったことを書かせていただきます。懇親会での一幕です。「いろんなポストを経験されてきた先生ですが、いつが一番楽しかったですか?」という質問に対して、生命科学にしっかり向き合えた時かなと研究のことを物凄く活き活きと話されていました。井村先生も、研究が大好きなんだな〜と自分も嬉しくなりました。

井村先生、今回は誠にありがとうございました。先生をお呼びできて本当に良かったです。自分も先生のように年輪を重ねていきたいと思いました。少しでも近づけるよう今自分にできることを頑張りたいと思います。いつまでもお元気でいて下さい。また、お目にかかれる日を楽しみにしています。

(沖田 康孝)

今回は、滅多にない貴重な機会を与えて下さり、本当にありがとうございました。当日はわざわざ福岡までいらして下さったのに、あいにくの悪天候で新幹線が遅れていしまい、実行委員として大変申し訳なく思いましたが、いざご講演が始まるとそんな気持ちが吹き飛んでしまいました。日本では特に観察研究、介入研究を支えるための専門家や組織、さらにそれを支えるシステムが未熟であることが理解できました。ご講演中の先生の、「そろそろ与えられた時間が…」というお言葉には耳を疑ってしまいました。90分間の講演というものがあれほど短く感じたのは初めてのことでした。

夜遅くまで快くお付き合いいただいた懇親会では、先生がポストゲノム時代の日本を先導され、それによってナショナルバイオリソースプロジェクトをはじめとした、われわれ研究者にとって非常に有益な環境が整備されてきたんだなと実感することができました。また、我々の質問に対する1つ1つのご回答は、先生の物事に対する視点(T字型の視点)を勉強するとてもいい機会となりました。

私も、先生がおっしゃったような夢の実現に役立つようなことにこれから取り組んでいきたいと考えています。いい実験結果が出て、何らかの形でご報告ができれば…と今回の出会いを励みにしつつ頑張っていきたいと思います。最後にはご丁寧に握手までしていただき、ありがとうございました。

(山内 隆好)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

井村先生の「臨床研究の未来の動向」のセミナーを拝聴して特に感じたのが、先生の知識の広さと深さです。例えていらっしゃったのが、研究者は「T」型であれです。「T」型とはその字の格好の通り、研究知識は、広くそして自分の専門分野に関しては深くということです。先生のご専門は、ホルモンを中心とした内科学にあるにも関わらず、現在の最先端技術(次世代シークエンサーやX線自由電子レーザーなどなど)に関しても詳しく、本当にたくさん勉強されているのだと感じました。また、そのお姿から本当に医学と科学を愛していらっしゃるのだなと感激しました。私も、その情熱を忘れることなく研究を続けていければと思います。

今回、大変ご多忙の中SSSにお越しいただきありがとうございました。井村先生は、臨床研究者としても素晴らしい方ですが、それ以上に日本の科学政策に対して今も続いてご活躍なさっている大変バイタリティのある方と思いました。ご講演では、自身の研究者としての歩から、日本の科学や医療政策に携わっていく中での考えをお話ししていだだき、色々考えさせられるものでした。そしてなによりも、そうした考えを裏付けるための臨床医学にとどまらない知識や考察の鋭さに感銘いたしました。私自身の、科学や医療というものの見方を変えるような経験でした。同時に、そうした視野を得るためにはもっと自分の専門的知識を深め、そしてあらゆる事柄に対する感性を身につけることが重要かと思いました。
飲み会の席で直接お話するのは緊張しておりましたが、どんな質問に対しても鋭い考察を加えて丁寧に回答していただけたのが大変印象的でした。まだまだ未熟ですので、先生から受けた様々な刺激を糧に、もっと研究者としても一人の人間としても精進して行かなくてはならないと思いました。大変貴重なご機会をありがとうございます。

乳幼児死亡率の減少、高齢化社会の急速な進行、その中で医療は大きな変革が求められていると強く感じています。先制医療、QOLを重視した医療、再生医療。日本の医療改革を長年に渡って先導してきた井村先生のお示しされたビジョンは、どれも「なるほど。」と思わされるだけではなく、そこには生命への畏敬の念が垣間みられ、私はとても感銘を受けました。また答えにくいものも数多くあっただろうと思う、我々の質問に対しても、一つ一つ丁寧に、深い考察でもって答えて下さるお姿に、人として目指すべき道を示して頂いた思いです。お忙しい中、本当にありがとうございました。

井村先生、お足元の悪い中福岡までいらしていただきありがとうございました。
今までのSSSの演者の方とは違うから、と前置きをされていましたが、臨床研究の歴史からご自身の研究へと至る流れや、今後の臨床研究のあるべき姿など、1時間半に渡りまるで一続きの物語のようにお話をされていたのが印象的でした。その後の食事会では、科学行政にかかわる面もざっくばらんにお話しいただき、こちらも普段の研究の現場からは見えてこないものでしたので、非常に楽しく拝聴させていただきました。基礎から臨床へ、臨床から基礎へと、研究が双方向的にあるべきだと再認識することができました。重ねて、今回のご講演、ありがとうございました。

基礎研究の研究者の先生にお越しいただく機会が多かったSSSに、今回は臨床研究者であり研究政策に尽力されている井村先生にお越しいただきお話を聞けたことは、これまでにはなかった新しい刺激を受けることが出来ました。特に日本の研究を指揮していらっしゃる井村先生のお話は、私たちにとってあまりにスケールの大きなことばかりで驚くことばかりでしたが、私たち研究者がおかれている現状と求められているものを知り、考える良い機会となりました。また、井村先生は私たちが孫の年齢だとおっしゃっていましたが、そんなことを感じられないほどに若々しく日本の研究の未来について語っていらっしゃるお姿に感銘を受けました。今後もますます日本の研究の先導者としてご活躍されることと思います。このようなエネルギーあふれる井村先生とお話しできたことは私たちにとって大きな刺激であり今後の糧としていきたいと思います。お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただき本当にありがとう御座いました。

臨床、研究、政治など全てを経験し俯瞰的立場から見渡す立場から貴重な話を聞けてとても良かったです。近年の基礎研究の役割として、臨床への貢献、ということが重視される傾向であることを最近はよく感じていましたが、今回のSSSでは臨床研究からの視点で基礎研究に何が求められているか考えるいい契機になりました。特に生活習慣とNCDの発症との架け橋としてエピゲノムがより注目されてきているという話、また先制医療において妊娠中~出生時までの母体環境が重要そうであるが、未開拓の分野であること、そして創薬の観点がこれまで以上に重視されてきていることが印象的でした。

「トランスレ-ショナルな医学を」というお話に強く共感しました。臨床、基礎、社会医学がそれぞれに細分化した専門分野を持つ現代に最も強く求められる概念ではないかと思います。深く根を下ろした専門性を持つ者同士が垣根を超えた視点から積み上げていく対話の中に、各々の領域が抱える様々な課題を解決するヒントが転がっているのではないかと感じました。
また、80歳というお歳を超えてなお、先制医療をはじめとした様々なvisionを持って前進されていらっしゃるお姿が大変印象的でした。先生が選び、語る言葉一つ一つにこれまでの人生の中で培われた豊かな世界が垣間見えるようで、自分もこんな風に年を重ねていけたらと思いました。

井村先生、このたびはSSSにお越しいただきありがとうございました。セミナーとその後の懇親会において興味深いお話を沢山お聞きすることができました。未来の医療がどうなるか、現在ある問題点、予想される問題点、解決策などわかりやすくお話され、とても勉強になりました。井村先生のお話する姿を見て、幅広い知識を持つこととそれに基づく考察をする重要性というものを改めて再認識することができました。今回触れることのできた井村先生の視点を持てるよう、今後の研究にも励みたいと思います。

今回のSSSでは、医学研究の歴史から始まりその未来についてまで、井村先生の非常に深い洞察と俯瞰的な視点からのお話を聴くことができました。先生のお話を通じて、今後の医学研究が、そして自分が進んでいくべき未来について真剣に考えることが出来ました。質疑応答の際には、私たちの質問に対して真摯にお答えして下さる姿に大変感銘を受けた事を良くおびえています。また、飲み会の席では、日本と世界を比較しながら、科学界の現状やその問題点を分かりやすく説明して下さり、非常に有意義な時間を過ごす事ができました。今回感じた様々な事を今後の研究人生に生かしていきたいと思っております。

非常にご多忙のなか福岡にお越しいただき本当にありがとうございました。
専ら基礎研究に従事しているため、臨床研究がテーマである今回の御講演をちゃんと理解できるかどうか当初は不安もありましたが、井村先生のわかりやすく興味深いお話のおかげで、これからの医療について考える絶好の機会となりました。懇親会でも先生の歩んでこられた軌跡から普段はなかなか耳にすることのできない医療や研究政策のお話を直に聞くことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
御講演と懇親会を通じて、先生の医学だけにとどまらない幅広い知識や教養とこれからの研究や医療に対する思いを感じることができました。最後に、貴重な時間を割いていただき、改めて深く感謝申し上げます。

このたびはご講演いただき大変ありがたく、嬉しい限りです。井村先生の幅広く、かつ深い見識に感銘を受け、目が醒める思いでした。基礎医学と臨床医学とその狭間を、時代を追って思い出しながらのように語られる先生のお話は、医学研究界を生きた証人としての説得力に満ちたことばとして聴いてとることができ、そしてあらためて、研究の世界の魅力に引き込まれる思いです。過去について語られた内容もさることながら、医学の未来について先生の考察もまた我々をインスパイアするものが大いにありました。
我々は自身の専門に限った研究や学習に努めがちですが、ときには大局的な視点から、医学、科学の世界の潮流に思いをはせ、自分の向かうべきビジョンを描いて、そのうえで日々の研究に意味づけを行うことも大切だと感じました。先生のご講演を機に、自分が科学の世界の中でどのような位置づけで、どこへ向かっていこうとしているのか、深く真剣に考えてみたいと思います。

今回のSSSでは、これまでの基礎研究の先生の講演とは違い、長年臨床研究をされてこられた井村裕夫 先生のご講演で、我々基礎研究者にとって、臨床研究と基礎研究とをどう橋渡ししていけるのか、大変貴重なお話を聞ける機会となりました。日本と欧米諸国との医学研究の制度等を比べながら、先生がどのようなことを政府と協議して、少しでも日本の臨床研究のあり方を変え、基礎と臨床との橋渡しを進めてこられたかについて、普段聞けない貴重なお話ばかりでした。生命科学の研究が現代盛んに行われているにも関わらず、日本の臨床研究のトップジャーナルへのアクセプト件数が減っているというのは、大変残念なことだと思います。先日、京都大学の山中先生がノーベル医学・生理学賞を受賞されたように、日本における医学系の基礎研究は少しづつ発展してきていますが、その一方で臨床研究への応用というのが追いついていないように感じました。きっとこの先、テーラーメイドの医療が始まる時代が来るでしょうが、それに向けて我々基礎研究者も臨床研究の動向にも気を配りながら、日々、研究に励んでいければと思いました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
幡野 敦・沖田 康孝・山内 隆好(博士課程3年)

第14回 (2011年度) 大隅良典先生 (東工大)

細田 將太郎・蟹江 共春・片山 雄太(博士課程3年)

6回目にしてついに得たSSS担当者の席、きっと最高の経験ができると考えていましたが、会を終えてみると予想をはるかに上回る体験ができました。今回も例年通り、学生のみなさんに「今一番ご講演を聴いてみたい先生は?」というアンケートをとった結果、最も要望の高かったオートファジー界の第一人者でいらっしゃる東京工業大学の大隅良典先生にご講演をお願いすることになりました。大隅先生宛にご講演依頼のメールをお送りすると、敬意を表してお引き受け下さるという返事を頂き、実行委員一同とても感動しました。

SSS当日、会場のセットを終え、いざお迎えの準備をしようとキャンパス内を歩いていると100 m先に大隅先生らしき姿を発見、走ってご挨拶に向かいました。急なご挨拶にもかかわらず快く私たちのことを受け入れて下さり、とてもお優しい先生なのだとすぐに分かりました。

ご講演はとてもわかりやすく、オートファジー研究を始める前までの研究生活、モデル生物酵母の有用性から始まり、オートファジー研究を始めたきっかけ、遺伝学的スクリーニングによるAtg遺伝子の同定、そしてこれまでの研究とオートファジー研究の今後について先生の考察も交えて説明して下さり、とても楽しくご講演を聴かせて頂きました。ご講演の中でもとても感動した言葉があります。それは、「私がこうして今研究できるのも先人達の積み上げてきた知恵や成果のおかげ,周りのサポートのおかげで、私が無人島でオートファジーの研究ができるかと言われれば決してそんなことはない。」でした。この言葉からも分かるように先生の素晴らしいお人柄がにじみ出ていると思います。

ご講演後は、懇談会にもお付き合い頂き、留学に対してのアドバイス、今後の研究についてのアドバイスなど多くの事を教えて頂き、ご講演中に聞けなかった質問も丁寧に答えて下さりました。本当に貴重なアドバイスを頂きとても有意義な時間を過ごすことができました。先生遅くまでおつきあい頂き本当にありがとうございました。

この度、念願のSSS担当をさせて頂けたたことで、大隅先生のような素晴らしい先生と身近に接する幸運に恵まれました。このような素晴らしい会の開催をサポートして下さった関係者の方々に深く感謝申し上げます。特に、会場設置などで急な変更があったにもかかわらず共に会の運営にあたって下さった有志の学生の皆様、共に企画・運営した同期の蟹江、片山に本当にお世話になりました。最後になりますが、我々学生の無理なお願いを快くお引き受け下さり、数多くの素晴らしいアドバイスを頂きました大隅良典先生に深く感謝申し上げます。

(細田 將太郎)

この度、SSS実行委員という大変大変貴重な経験をさせて頂きました。8月に学生アンケートを実施し、大隅良典先生に講演をお願いすることが決まったこと、大隅先生に講演依頼のメールをお送りし、お返事をドキドキしながら待ったことを、思い出します。講演依頼を快く引き受けて下さっただけでなく、「このような活動が続いていることに敬意を表します。」というお言葉を添えて下さった大隅先生のお返事はとても印象に残っています。

論文などから感じ取れた大隅先生は、トップサイエンティストでありながら、全く飾らない、実直な人というイメージでしたが、実際にお会いする大隅先生は、まさにそのイメージ通りの先生でした。当日は予定時間の15分も前から会場にお越し下さり、お話しさせて頂いた際も、僕らの話を丁寧に聞いて下さり、質問して下さるそのお人柄に大変感銘を受けました。

講演は、ほとんど誰も注目していなかったオートファジーという現象を、切り開いてきたという内容はさることながら、出てくるデータはどれも美しく、またデータの過剰な解釈をしないという大隅先生の姿勢に、科学者としてあるべき姿を教えて頂いた思いでした。

講演後は、タンパク分解について、液胞についてなどのサイエンスの話題だけでなく、留学についてなど、直接ディスカッションさせて頂くという、とてもとても贅沢な機会を頂きました。全てのお話に対して真剣に耳を傾けてくれ、意見を言って下さった大隅先生には、感謝が尽きません。本当にありがとうございました。

第14回SSSを担当できて本当に良かったです。大隅先生をお呼びできたこと、直接お話をできたことは勿論ですが、準備に際しては、とても一生懸命やってくれるだけでなく、僕のことまでも気に掛けてくれた素晴らしい同級生、急な会場変更にも関わらず、文句一つ言わず対応してくれたラボの皆の温かさ、素晴らしさを改めて感じられたことは、とても幸せでした。このような貴重な体験を無駄にすることなく、今後の自分の糧とし、精進していきたいと思います。

(蟹江 共春)

毎年楽しみにしているSSSですが、今回は担当を務めさせて頂いたことで例年以上に貴重な体験をする事ができました。会を運営する事の難しさも然る事ながら、大隅先生に講演を引き受けて頂けたときの喜びは忘れられません。

ご講演は研究内容はもちろんのことですが、1枚1枚の写真や電気泳動のデータクオリティの高さに感動し、見入ってしまいました。素晴らしいご講演だったため、ご講演後の質問が途切れることなく、泣く泣く途中で打ち切らせて頂く程でした。ご研究の内容にとどまらず、若手研究者へのメッセージやアドバイスに至るまで貴重なお話を頂きました。

夜の宴会は先生の研究に対するお考えをじっくりお聞きする事ができる贅沢な時間でした。先生の真っ直ぐな探求心や研究を楽しんで居られる姿勢を肌で感じ、先生がお帰りになった後までも学生通しのディスカッションが続いた程、とても楽しく刺激的な時間でした。大隅先生の教えをもとに、また新たな気持ちで研究に向かいたいと思います。お忙しい中このような貴重なお時間をいただき、大変ありがとうございました。

(片山 雄太)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

この度はSSSにてご講演いただきありがとうございました。大隅先生のお話を通じ、オートファジーを切り口にこれまでの分子生物学の潮流を、過去から現在にかけて俯瞰でき大変興味深かったです。先生の研究人生を振り返ると、講演でも仰っていましたが、まさに「Scienceは1人でしているのではなく、過去の蓄積の上で同時代の科学者とともに研究している」のだということを、ところどころに垣間見ることができ、いまや加速度的進歩を示す分子生物学の世界を、時に心細くも生き抜かねばならない我々にとって自信にもなりまました。同時代の科学者らとともに、大隅先生のような尽きない好奇心と探究心をもち、私自身も何らかのパイオニアとして科学の新領域を開拓していきたいと思います。

このたびは、非常にご多忙のなか福岡まで講演をしに来ていただき、本当にありがとうございました。オートファジーを世界で初めて確認した経緯から最新の研究成果までを話していただいた、興奮し心躍るセミナーも含め、研究者たる者どうあるべきかについて大いに学び考えさせられ、非常にためになる密度の濃い贅沢なひとときでした。
 私の好きな言葉に、江上不二夫先生の「人が面白いということや、いま面白いことはやるな。自分で考えたテーマを面白くせよ」というものがあります。流行は追わず、徹底した観察に基づき当時誰も注目していなかった液胞に着目し、常に疑問を持ち、考えをめぐらせ、研究を続けた末にオートファジーを発見して現在の隆盛へと導いた大隅先生は、まさにこの言葉通りの研究人生を歩んでこられたんだなとしみじみ思いました。現代では競争が激しく、時間的にも経済的にもなかなかじっくり考え、腰を据えて研究をすることが難しくなってきてはいますが、少しでも生命の本質に迫るべく、観察し、疑問を持ち考える姿勢を常に忘れず、サイエンスを楽しみながら実験をやっていきたいと思います。
 また、植物の液胞の大きさに関する考察を含め先生のお話を聞いていると、本当に一流と言われる先生方は、例外なく御自分の専門以外の分野についても幅広い関心と知識を持ち、常に疑問を抱き考える力に長けているのだなと感じました。さらに、各人の研究に対する考え方や関心を知る方法として、好きなノーベル賞受賞者や論文を選び、その理由を議論するのが良いというお話も非常に興味深く、ぜひ一度中山研でもやってみたいと思いました。
 失敗続きの実験で挫けそうになった時も、今回の先生のお話を思い出しつつ精進していきたいと思います。このたびは本当にありがとうございました。

今回のSSSでは、オートファジー研究の先駆者でいらっしゃる大隅良典先生のお話を聞くチャンスを頂きました。オートファジーという現象をいかにして発見したか、またそのメカニズムを解明するためにどのようなストラテジーで挑戦したかなど、聞いていてワクワクするような大変面白いセミナーでした。毎回感じることですが、SSSでは普段なかなか聴くことのできない一流の先生方と直接討論でき、自分の将来像を考える上でとても勉強になります。大隅先生に我々のような若輩者と真摯に向き合って下さって、本当に有り難く感じました。自分の生涯をかけるに値する研究テーマを見つけることの大切さや、現在当たり前と思われていることが実は真理ではなく、疑問をもって問題に取り組むことでその中に新たな発見があるといったことを学ばせて頂きました。これからも大隅先生から教わったことを心に抱きながら、研究生活を楽しんでいきたいと思います。

有名な先生を呼んでセミナーをしてもらうだけでなく身近にお話を聞けるSSSは非常に有意義なことだとあらためて思う一日でした。今回のお話の中で心に残った言葉は「一人でサイエンスをしているわけではない。みんなの仕事の積み重ねの上に自分のサイエンスもある。人生はコントロールを置くことが出来ない。その時々はその選択の良し悪しは分からないもの。物がいえるようなきれいな実験をする。」などなど、やや耳の痛いものから研究者として、一人の人間として今後の人生の岐路で考えさるものでした。本当にありがとうございました。

「オートファジーという、いま最もホットな話題の一つを開拓されてきた大隅先生の話は、研究の進め方や考え方など、どこをとっても非常に印象的なことばかりでした。特に、オートファジーの原因遺伝子のスクリーニングのストラテジーは素晴らしいというほかありませんでした。飲み会では、過去から現在までの研究について、非常に丁寧かつ面白くお話いただき、とても参考になりました。また、一人一人に声をかけていかれるなどの気配りは、研究者としてだけではなく、先生の人間的な素晴らしさによるものだと思い、感激しました。先生の「基礎検討とデータのクオリティが大切」という言葉を胸に、実験に励みたいと思います。

先生はとても基本に忠実な方だなと思いました。特にデータの信頼性やクオリティーの重要性については、当たり前なことではありますが、(新たな発見が多い場合には特に)いかに説得力のある実験結果を積み重ねていくことができるかということの重要性を再認識致しました。自分もこれからの実験に一層気合いを入れて取り組みたいと思いました。また、科学の時代的な流れにおいて、これからの数十年でどのような材料や手法を用い、どのようなことに取り組むべきかをよく考えたいと思います。
先生とお話するのはとても緊張しましたが、飲み会の席では意外にもチャーミングな先生の一面を見ることができ、嬉しく思いました。先生からすれば、とても未熟な私達1人1人に対してとても気さくに接して下さり、忘れられない思い出となりました。大変感謝致します。

大隅先生、この度はご多忙のなかSSSにお越しいただきありがとうございました。先生のご講演をお聴きし、オートファジー研究の黎明期から現在への研究の広がりを知ることができ、非常にエキサイティングな時間を過ごすことができました。特に印象に残っていることは先生が繰り返しおっしゃっていた「人とは違うことをすること」と「様々な事象に対して疑問を持つこと」の2点です。非常に基本的なことではありますが、これらの視点を常に磨き、研究にチャレンジし続けられたことが、オートファジー研究を現在のように大きく発展させたのだと思います。また、飲み会の席では先生のご経験を飾ることなく教えていただき、こちらもご講演以上に楽しい時間になりました。植物の液胞の話では先生の生物に対する思慮深さにとても感激したのと同時に、もっと広い視点から生物を視ないといけないなと強く感じました。今後、先生から教わった研究者としての視点を磨き、より良い研究ができるよう努力していきたいと思います。

今回のSSSのセミナー、そしてその後の飲み会を通して、大隅先生には科学の面白さや、アプローチの仕方を教えて戴けた気がします。セミナーでは、オートファジーという誰もが知る現象の発見から、分子メカニズムまで掘り下げていく過程を聞くことができました。自分で見つけた現象を、自分で見つけた分子で説明するという過程、そしてそれを楽しそうに説明して下さる大隅先生を見て、科学の面白さ、醍醐味というものを感じることができました。また、今最前線のことをやるのではなく、人がやらないことをやる、という言葉からは、先生の科学へのアプローチの仕方を教えて戴けた気がします。今回感じた様々な事を今後の研究人生に活かしていけたらいいなと思っております。お忙しい中、本当にありがとうございました。

大隅先生、はるばる博多の地へお越しいただきありがとうございました。セミナー、その後の懇親会で面白いお話を沢山聞かせていただき感謝しております。Autophagyの話を最初から聴くのは、私にとって初めての経験でした。Autophagyという現象の不思議、魅力、単細胞生物の面白さを存分に味わうことができました。また、Autophagyはもとより、大隅先生がどのように生命現象を見ているのかという一端を垣間見ることができ、忘れられないセミナーとなりました。懇親会では、自分がやりたい科学を見つける方法や、人生のターニングポイント、留学、液胞など多岐にわたるお話を聞かせていただきました。その中で、「私の自慢は自分のところから出した論文で間違っていたと思うものは一つもないことです。」という言葉が何より印象的でした。研究姿勢に関する大隅先生の考え方に触れて、自分の仕事をピッカピカに磨き上げることが何よりも大事なのだと再認識させていただきました。最後になりますが、大学院生という研究哲学を確立する2度とないこの大切な時期に、Autophagyというすばらしい研究を通して、大隅先生の哲学に直に触れられた幸運に、あらためて感謝いたします。誠にありがとうございました。

まず、お忙しい中ご講演して下さった大隅先生、またこの会を開催して下さった先輩方に御礼もうしあげます。ありがとうございました。ご著名な先生がいらっしゃるということで非常に緊張してSSS及び食事会に臨みましたが、とても気さくにお話しくださったので、緊張しつつも質問もどんどんでき、とてもためになる時間を過ごさせて頂きました。ご研究の内容、とくにクローニングの部分も面白かったですが、その後の食事会で主にお話し頂いた、ラボの選び方から研究者としての考え方、どんなことをすべきか、などは特に常に念頭において今後の研究生活(まだ始まったばかりですが)を続けていきたいと思います。この度はお忙しい中九州までお越し頂いて本当にありがとうございました。

新しい現象の発見とそのメカニズムの解明を見事に達成されたことに非常に驚くとともに研究の醍醐味を強く感じました。また先生のスライドの中で沢山のオートファジーに対する疑問が紹介されていたことが印象的で、それらの疑問がどのように解決されていくのか、今後のさらなる発展が楽しみです。またお酒の席で先生とお話しできたことは研究者としての将来を改めて考える機会となりました。特に『ファンがいるような研究者』という言葉はとても分かりやすく、目指すべき研究者像だと感じました。この度、先生とお話しでき学べたことを大変うれしく思います。ありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
細田 將太郎・蟹江 共春・片山 雄太(博士課程3年)

第13回 (2010年度) 清水孝雄先生 (東大)

諸石 寿朗・立石 悠基(博士課程3年)

毎年恒例となったSSSも今回で13回目を迎え、光栄にも代表を務めさせて頂くことができました。今回も過去のSSSと同様、学生のみなさんに「今一番ご講演を聴いてみたい先生は?」というアンケートをとった結果、最も要望の高かった東京大学の清水孝雄先生にご講演をお願いすることができました。清水先生は東京大学の医学部長も兼任されており、大変ご多忙でいらっしゃることを存じておりましたので、ご講演を断られるかもしれないことを覚悟しつつ、何時間もかけて拙い文章を練り直しながらご講演をお願いするメールを差し上げました。すると、そのわずか数分後に「学生から呼ばれたら、行かざるを得ません」という内容のお返事を頂き、清水先生のお人柄にSSS実行委員一同大変感激したのを覚えております。

SSS当日は、清水先生が福岡に到着されてからご講演までに少し時間がありましたので、清水先生と代表2人とで昼食をご一緒する機会を頂きました。ご趣味の登山やテニスのお話から、今後の医学研究のあり方まで様々なお話をお聞かせ頂きました。大人数になると、中々ゆっくりとしたお話をすることは困難ですので、このような機会が頂けるのは代表の特権だと思いました。

その後のご講演は大変分かりやすく、その背景の面白さと深さに圧倒され、大変良い刺激を受けることができました。我々のために非常にたくさんのスライドを用意して下さり、また当日聴衆に学部生や研究初心者が来ていることをお伝えすると、直前まで聴衆に合わせた分かりやすいスライドになるように変更して下さいました。ご講演の途中で受け付けた質問も後を絶たず、まだご講演予定の1/3くらいしか進んでいないところで大半の時間を使ってしまいました。清水先生のご講演は学会などで何度かお聞きする機会もあったのですが、今回のSSSでは自由に時間を使ってディスカッションができ、よりご研究内容の理解が深まりました。

また、当日は夜遅くまで飲み会にお付き合い頂き、大変面白いお話をお伺いすることが出来ました。ご趣味やご家族、留学中の話から研究のお話までざっくばらんにお聞かせ頂き、清水先生の気さくなお人柄もあって、とても楽しく過ごさせて頂きました。

今回SSSの代表をさせていただいたことで、清水先生のような素晴らしい先生と身近に接する幸運に恵まれました。このような素晴らしい会の開催をサポートして下さった関係者の方々に深く感謝申し上げます。特に、共に会の運営にあたって下さった有志の学生の皆様には本当にお世話になりました。最後になりますが、我々学生の無理なお願いを快くお引き受け下さり、学生へ温かいエールを贈って下さった清水先生、本当にありがとうございました。

(諸石 寿朗)

今回、SSSの代表をするにあたりお呼びする先生からいいお返事がいただけるか、もしいただけた場合は失礼のないように対応できるかが不安な点でした。しかし、1つ目に関しては杞憂に終わりました。なんと、メールを差し上げてわずか9分後に「うむ、こういうお誘いをお断りするわけにはいきません。問題は今の過酷なスケジュールの中で、時間をいかに作るかという事でしょう。時間の調整の上、お引き受けすることとします。」というお返事をいただき、東大医学部長という非常に忙しい中すぐに良い返事をいただいたことに感動しました。

その後のメールのやり取りや当日実際にお会いしてお話をしてもそのお優しい人柄がにじみ出ており人の上に立つ身であれほどのことが出来るのか、自分も将来そのような人になりたいと思わされました。

2つ目に関してはいろいろとつたないところもありましたが研究室の皆様のご協力によりなんとか無事に終えることが出来ました。

科学者としてもあきらめない姿勢、学生の教育に熱心な姿勢など、学ぶことの多い清水先生に間近にお話を聞くことが出来、今後の研究そして人生にいかしていきたいと思います。本当にありがとうございました

(立石 悠基)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

清水先生のリン脂質に関する御講演は、これまであまりこの分野の話を聴く機会がなかった私にとっても、大変分かりやすく、興味深いものでした。時間の関係で先生が準備されていた全てのスライドを見られなかったのが残念でしたが、質疑応答の時間には1つ1つの質問に真剣に答えていただき、学生と対等に接する姿勢に非常に感銘を受けました。御講演後の宴会にも夜遅くまでお付き合いいただき、先生の飾らないお人柄を身近に感じることができました。このような科学者としても一人の人間としても素晴らしい先生と接する機会をもてることは、大変恵まれた環境なのだと心底実感しました。SSSの意義は勉強は勿論ですが、超一流の科学者の人となりに触れることにあるのだと改めて感じました。

今回も印象的だったのは、SSSでのご講演のお願いを、清水先生が異例の早さで快く承諾して下さったことです。過去にお越し下さった先生方も、未来を担う若い人たちのためなら、とお忙しい中にもかかわらず喜んでお越し下さいました。やはり、一流の研究者は人格者なのだとうれしく思い、自分もそれに倣おうと奮起致しました。また、清水先生のご講演を拝聴するのは初めてのことで、これまであまり触れたことのなかった脂質生物学の魅力や可能性を教えて頂くことができました。脂質は、用途に合った様々な構成の生体膜を形成しているだけにとどまらず、それをプールとして多様な活性物質として機能する様を見るにつれ、また、これらの制御が多種の酵素の使いわけと、おそらく協調によってなされていることを考えると、なんと巧みで精密な機構なのだろうと感動しました。脂質という、なかなか解析が難しい物質を相手にしても怯まず、それどころか情熱を注ぎ続けて脂質生物学の基礎を築いて下さった清水先生は、本当に偉大だと思います。ご講演の後にも、そんな清水先生もかつて苦渋の日々を乗り越えてきたというお話等を聞かせて頂いたことを励みに、今後も研究によりいっそう勤しみたいと思います。この度は本当にありがとうございました。

セミナー、宴会を通して一番感じたことは、清水先生は常にいろんな意見に対して注意深く耳を傾けていらっしゃるのだなということでした。東京大学の医学部長という立場にありながら、学生である私たちの質問や発言でさえも、真剣に聞いてくれているようでした。それはセミナーの時だけでなく、宴会の時も同様で、常に人の意見を素直に受け止め、すぐに反映しようとされているように感じました。常に初心を忘れない姿はぜひ見習わないといけません。また、清水先生は人格的に大変素晴らしいお方だという話は伺ってはいましたが、ただ固く真面目なだけではなく非常にユーモアも豊かで、宴会では笑いが絶えず、楽しい時間を過ごすことが出来ました。また一つ、目指すべき研究者像が増えました。

素晴らしい先生方のご講演を拝聴することのできるSSSを毎回楽しみにしています。今回の清水先生のご講演もやはり素晴らしく、貴重な時間を頂くことができました。清水先生は今回のセミナーが学生によるものであることをご配慮いただき、ご講演の内容からスライドの構成まで考えて頂いていたことにとても感激しました。私は脂質の分野に不勉強であったため少し不安がありましたが、とても理解しやすく自然と頭に入ってくるようなご講演でした。先生のご研究のおもしろさはもちろんのこと、脂質研究の難しさやこれからのことまで、とても刺激的で引き込まれる2時間でした。

学問に対して大きな関心を持ち、真摯な姿勢で生命の根本原理を理解しようと努め、自分の理解した知識は周囲の人々に惜しみなく伝え、心躍らせながらディスカッションをし、生命全体に深い慈しみの心を持ち続けられる、それが僕の目指す科学者像です。SSSでお会いした清水先生はまさにそんな科学者を地で行く方でした。僕ら学生の質問に真剣に耳を傾け、対等にディスカッションをしてくださる清水先生を目の当たりにして、どう生きていくべきかを教えて頂いたような気がします。実験がうまくいかなかったり、忙しかったりして自分の理想像を忘れてしまいそうな時は、清水先生を思い出し、精進していきたいと思います。激務の中、九州まで足を運んで下さり、本当にありがとうございました。

はじめに、お忙しい中講演してくださった清水先生、オーガナイズしてくださったSSSのメンバーに感謝申し上げます。清水先生には早石研究室で研究を始めた頃から最近の研究までお話しいただき、とても充実した2時間30分を過ごすことができました。研究内容を楽しくお話する姿、質問を一つ一つ丁寧に答える姿がとても印象的でした。夜の食事会でも研究からプライベートまで何でもオープンにお話してくださり、たった一日でしたが先生の素晴らしい人格を感じ取ることができました。講演内容は予定の1/3しかお話できていないとのことでしたので、残りの2/3、ぜひまたお聞かせください。

世界のトップで活躍される先生のお話を間近で聞くことができ、大変貴重な経験になりました。特に私たちの質問に対し真剣にディスカッションしていただけたのはすごく印象的で感動をおぼえました。お酒を飲みながら先生の研究絵の考え方や留学の思い出を聞くと、若いころは研究に悩み苦労していらっしゃったこと、またそのうえで今も研究を楽しんでいらっしゃることは非常に勇気づけられました。

清水先生、このたびSSSにお越しいただきありがとうございました。先生のこれまでの研究生活で培われた知恵や知識に触れることができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。私は今回清水先生の講演を通じ、清水先生の研究者として、また教育者としての姿勢に大変感銘を受けました。特に質疑応答で、学生の質問に一つ一つ丁寧に答えて下さった点、面白いアイデアがあればその場でメモされていた点が非常に印象的でした。こうした当たり前のことが当たり前にできるというのは本当にすごいことだと思います。私も先生のような素晴らしい人間性と飽くなき向上心を持った研究者になりたいと思います。

大変お忙しい中、私達のために丸一日も貴重な時間を割いていただいて、本当にありがとうございました。脂質やその機能の多様性を分かり易く丁寧にご解説いただいただけでなく、質疑応答でも一人一人の質問に非常に丁寧に答えて下さいました。清水先生のご回答からは、「きちんと伝えたい」というその真剣さを強く感じました。「人間力」というものが研究者にとって(だけではないですが)非常にプラス要素であるという良い例を肌で感じることができました。飲み会では先生のバイタリティーに驚かされたのと同時に、アンテナといいますか、強い好奇心をお持ちだなというのが印象的で、共感させていただきました。最後の方で記念撮影をさせていただいたのですが、後で見返してみますと、清水先生を含めてそこに写った全ての方がとても良い笑顔をされていることに気が付きました。セミナーが始まってから最後までそのような雰囲気が漂っていました。ありがとうございました。

脂質生物学という、普段自分があまり接していない分野の講演でしたが、先生の非常に分かりやすく丁寧な説に、どんどん吸い込まれていきあっというまの2時間でした。膜脂質の多様性からその生物学的意義まで幅広く理解する事ができ、脂質生物学がこれからの分野であることを実感できました。今では最も興味を持つ分野のひとつになっております。また、講演の内容もさることながら、質疑応答や飲み会の席において、僕たち学生の話に熱心に受け答えしてくださる姿や、非常に温かいお人柄に、一流の科学者はなんたるかを垣間見ることができた気が致します。今回のSSSでは、清水先生にサイエンスに対する考え方や姿勢まで非常に多くのことを学ぶことができました。お忙しい中だったと思いますが、本当にありがとうございました。

清水先生は偉大な研究者であり、教育者であり、そして人格者であるということを伺っていましたが、実際にお会いしてまったくその通りの方だなと思いました。特に、丁寧に言葉を選びながらお話しされるところや、一つ一つの質問に真摯に対応し、「それはいい質問です」とコメントを添えられるところが印象に残っています。脂質はこれから益々発展する分野であるとおっしゃっていた先生の活き活きとした表情も忘れられません。先生の御講演のおかげで、脂質には苦手意識があった私もその面白さや重要さを感じることができました。また、大変多忙でいらっしゃる中、研究以外のことにもアンテナを張って楽しみを見出す、という先生の生き方そのものにも惹かれました。そのように活力に溢れた清水先生と素晴らしい時間を過ごすことができ、本当に有難く思います。先生から頂いたエネルギーを糧にこれからも頑張っていこうと思いました。

非常にご多忙の中、御講演を聞かせて頂き、感激しました。初めてSSSに参加しましたが、説明を丁寧にして下さったため、大変分かりやすかったです。また、不勉強ながら、リン脂質代謝の研究に関して今回を機会に学ばせて頂きましたが、御講演を通して研究の面白さが直に伝わってきて、大変、刺激になりました。質疑応答やその後の飲み会を通しても、清水先生の科学、そして人生に対する真摯な姿勢が伝わり、また、新しい事にチャレンジする姿を通し、自分が今後、科学者として成長する上で、大切な事柄を色々、学ばせて頂いたと感じています。これから、一歩でも先生に近づけるよう努力して行きたいと思っております。このような貴重な機会を時間を割いて与えて頂き、大変有り難うございました。

この度はお忙しい中、はるばる博多の地へお越しいただきありがとうございました。さらにセミナー、その後の懇親会ともに大変面白いお話を聞かせていただき感謝の極みです。「脂質」というテーマの話を聴くのは、私にとって4年ほど前の生化学の講義以来だったかもしれません。当時、おそらく横溝先生から講義していただいたことを思い返しますと、無理やりに知識を詰め込んで何とか試験を乗り切った印象が否めません。しかしながら、病棟で臨床実習を行い且つ研究世界にも手を染めている今、清水先生の言葉であらためて講義いただけるというのは、以前は汲み得なかった、先生方の「脂質」に注ぐ情熱を再度汲むチャンスをいただけたようで興奮とともに拝聴しました。そして、脂質に限らず、研究の世界の魅力を大いに汲み取ることができたと思います。「人間はそんなにロジカルに生きていない。」懇親会で聴いた先生の言葉です。長い研究歴と名誉ある経歴をお持ちの清水先生にあっても、不遇の時期があり、環境に影響され、時に偶然の力を借り、そして今に至っておられるというのは、これから研究の世界でキャリアを積もうとする我々にとって非常に勇気づけられる事実でした。なにか1つブレないポリシーをもち、そのほかではしなやかに、そして少々楽観的に生きよう、という私の考え方とも合致する点が多く、ますます自信を持ってこの世界を歩んでいけそうです。研究での実績は勿論のこと、温和で柔軟で若々しい精神をお持ちの清水先生は今後とも私にとって憧れの方であり続けると思います。最後になりますが、先生も言われていたように、MSの進歩により脂質の世界が一層華やいできて、まさに今後次々と大きな鉱脈が発見されることでしょう。学部生のこの時分に、「脂質」という輝ける研究分野があることを清水先生から直々にご教授いただけたこと大変光栄に思います。あらためてありがとうございました。

研究者としての経歴、脂質代謝からmixiや登山のことなど様々なお話を聞かせていただき、大変楽しいまた有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。中でも一番印象的であったのは「競争相手をいかにコラボレーターにするかが研究者として一番大切なことだ。」というノックアウトマウスにまつわるお話でした。先生のお人柄があってこそできることなのだろうと思い、自分も科学力はもちろんのこと人間としてもっと魅力のある人になりたいという熱い想いが湧いてきました。先生とお話しする中で「実るほど頭をたれる稲穂かな」という言葉が頭からはなれませんでした。目標としたい先生と出会うことができて忘れられない一日となりました。ありがとうございました。

九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
諸石 寿朗・立石 悠基(博士課程3年)